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絞殺
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しめころ
ふりがな文庫
“
絞殺
(
しめころ
)” の例文
雉も鋭い
嘴
(
くちばし
)
に鬼の子供を突き殺した。猿も——猿は我々人間と親類同志の間がらだけに、鬼の娘を
絞殺
(
しめころ
)
す前に、必ず
凌辱
(
りょうじょく
)
を
恣
(
ほしいまま
)
にした。……
桃太郎
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「お春は聖堂裏で笠の赤い紐で
絞殺
(
しめころ
)
され、ここまで引っ担いで来て
投
(
ほう
)
り込まれたんだ。昨夜は全く、鼻をつままれても解らない闇だった」
銭形平次捕物控:017 赤い紐
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
石黒氏は相手の鼻先で大きな
掌面
(
てのひら
)
を
掉
(
ふ
)
つた。病身な成金の
女房
(
かない
)
位だつたら、一思ひに
絞殺
(
しめころ
)
されさうな大きな掌面である。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
それから、
戸外
(
そと
)
で
絞殺
(
しめころ
)
して、屍体の首を綱にかけ、その後
暁
(
あかつき
)
近くになって母を刺し殺した——と。なお、都合のよいことに、喜惣は白痴なんですわ。
白蟻
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
權「黙れ、
己
(
おれ
)
ア見ていたぞ、咬付きもしねえ犬を斬るには何か
理由
(
わけ
)
があるだろう、云わなければ
汝
(
うぬ
)
絞殺
(
しめころ
)
すが何うだ」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
『
奥様
(
おくさま
)
やあ、』と
呼
(
よ
)
んだ。ヒイと
之
(
これ
)
が
悲鳴
(
ひめい
)
を
上
(
あ
)
げるやうで、
家内
(
かない
)
が
絞殺
(
しめころ
)
される
叫
(
さけ
)
びに
聞
(
き
)
こえる、
最
(
も
)
う
堪
(
たま
)
りません。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
お前の母は寝床の中で
絞殺
(
しめころ
)
されがけに随分苦しんでいるらしく、その絞めた疵痕が二重にも三重にもなっている位だから、横に寝ているお前が眼を醒さない筈はない。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
當分
(
たうぶん
)
押込
(
おしこめ
)
置
(
おき
)
て
猶
(
なほ
)
助
(
たすけ
)
候半んと存ぜし中相役の立花左仲と申者竊に
主人
(
しゆじん
)
と申合せ
絞殺
(
しめころ
)
し其儀に付右等の儀は全く
後
(
あと
)
にて
承
(
うけたま
)
はりたる
事
(
こと
)
ゆゑ萬事の儀ども
相違
(
さうゐ
)
仕つりて候と申
立
(
たて
)
けるを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
遂に夜な/\恐しき夢に襲はれ候やうに相なり候間、せめて
罪滅
(
つみほろぼ
)
しにと、慶蔵の墓のみならず、往年
溜池
(
ためいけ
)
にて
絞殺
(
しめころ
)
し候浄光寺の
所化
(
しょけ
)
得念
(
とくねん
)
が墓をも、立派に建て、厚く
供養
(
くよう
)
は致し候へども
榎物語
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
いわゆる
鋸
(
のこぎり
)
の目を立てるようなヴァイオリンやシャモの
絞殺
(
しめころ
)
されるようなコロラチゥラ・ソプラノでもそこらここらで聴かされ、
加之
(
おまけ
)
にラジオで放送までされたら二葉亭はとても助かるまい。
二葉亭余談
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
つい今年の三月、熱海へ奉公に出ておった、お前ぐれえな
新造
(
しんぞ
)
がの、親里の吉浜へ、雛の節句に帰るッて、晩方通りかかっての、
絞殺
(
しめころ
)
された処だぜ、なあ、おじい。
わか紫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
結局戸外で
絞殺
(
しめころ
)
したものを運び入れて、自殺を装わせたという結論になってしまうのですよ。
白蟻
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
あんな
光景
(
もの
)
を見なければよかった。今夜まで何も知らずに寝ていたらドンナにか気楽でよかったろう。
明日
(
あす
)
の朝起きてみたら、皆騒いでいる。
材木置場
(
おきば
)
で可愛い娘が
絞殺
(
しめころ
)
されている。
芝居狂冒険
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
其方儀
(
そのはうぎ
)
先年京都日野家に
勤
(
つとめ
)
中
(
ちう
)
種々
(
しゆ/″\
)
惡事
(
あくじ
)
に及び其上嘉川主税之助方に於て
主人
(
しゆじん
)
の惡事を助け先代平助
嫡子
(
ちやくし
)
藤五郎藤三郎に
無禮
(
ぶれい
)
法外
(
はふぐわい
)
の儀を働き
侍女
(
こしもと
)
島
(
しま
)
を
絞殺
(
しめころ
)
し候
段
(
だん
)
重々
(
ぢう/\
)
不屆
(
ふとゞき
)
に
付
(
つき
)
獄門
(
ごくもん
)
申付る
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「勘太郎を殺して、この巾着を奪つた者が、三日前に隱居を
絞殺
(
しめころ
)
したのさ」
銭形平次捕物控:073 黒い巾着
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「さあ、白状しろ。さもないと、貴様を
絞殺
(
しめころ
)
すぞ。」
素戔嗚尊
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
惣「アヽお
母様
(
っかさま
)
、
何
(
ど
)
うして
絞殺
(
しめころ
)
されたかねえ」
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
隱居の勘兵衞は、ガラツ八の見屆けた通り、床の中で
絞殺
(
しめころ
)
されて居ります。これは枯木のやうな老人ですから、目ざといのにとがめられさへしなければ、年寄にも女にも殺せないことはありません。
銭形平次捕物控:073 黒い巾着
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“絞殺”の意味
《名詞》
絞殺(こうさつ)
手や紐などで首を絞めて殺害すること。
1.の狭義で、紐などで首を絞めて殺害すること。この場合、手で締める殺害は扼殺という。
(出典:Wiktionary)
絞
常用漢字
中学
部首:⽷
12画
殺
常用漢字
小5
部首:⽎
10画
“絞”で始まる語句
絞
絞首台
絞首
絞描
絞木
絞染
絞罪
絞車盤
絞盤
絞出