立窘たちすく)” の例文
……なんと、兩足りやうあしから、下腹したばらけて、棕櫚しゆろのみが、うよ/\ぞろ/\……赤蟻あかありれつつくつてる……わたし立窘たちすくみました。
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「両親も知りませんが、主人あるじひどい目に逢わせますのでございますよ。」としめ木にかけられた様に袖を絞って立窘たちすくむと
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
東西もわきまえぬこの荒野あれのとも存ずる空に、また、あの怪鳥けちょうの鳶の無気味さ。早や、既に立窘たちすくみにもなりましょうず処——令嬢おあねえさまお姿を見掛けましたわ。
白金之絵図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その喜びをもうさんため、神棚に燈火みあかしを点じようとして立った父が、そのまま色をかえて立窘たちすくんだ。
霰ふる (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
よろこびをまをさむため、神棚かみだな燈火みあかしてんじようとしてつたちゝが、のまゝいろをかへて立窘たちすくんだ。
霰ふる (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
時に立窘たちすくみつゝ、白鞘しらさやに思はず手を掛けて、以てのほかかな、怪異けいなるものどもの挙動ふるまいた夫人が、忘れたやうに、つかをしなやかに袖にいて、するりと帯に落して
印度更紗 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
とき立窘たちすくみつゝ、白鞘しらさやおもはずけて、もつてのほかかな、怪異けいなるものどもの擧動ふるまひ夫人ふじんが、わすれたやうに、つかをしなやかにそでいて、するりとおびおとして
印度更紗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
くぎづけのようになって立窘たちすくんだ客人の背後うしろから、背中をって、ずッと出たものがある。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
小刻みながら影がす、きぬの色香を一目見ると、じたじたとなって胴震いに立窘たちすくむや否や、狼狽うろたえ加減もよっぽどな、一度駆出したのを、面喰って逆戻りで、寄って来る清葉の前を
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
悚毛おぞけふるつて立窘たちすくむとすゞしさがみてくと山颪やまおろしよ。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
咄嗟とっさかん、散策子はステッキをついて立窘たちすくんだ。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
かれ身動みうごきもしないで立窘たちすくんで
月夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)