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破滅
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はめつ
ふりがな文庫
“
破滅
(
はめつ
)” の例文
なるほどそういう例もあるかも知れぬ。しかし、それも人間というものが結局は
破滅
(
はめつ
)
に終るという一般的な場合の一例なのではないか。
弟子
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
女よりもスリルがあるという競馬の魅力に惹かれて来たという気持でもなかった。この最後の一日で取り戻さねば
破滅
(
はめつ
)
だという気持でもなかった。
競馬
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
「ああ、これでいい。
下界
(
げかい
)
の
破滅
(
はめつ
)
も
近
(
ちか
)
づいた。」といいながら、
歩
(
ある
)
いていますうちに、いつしか
街
(
まち
)
へ
出
(
で
)
てしまいました。
消えた美しい不思議なにじ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
と、東儀もさすがに、死をもって、子の
破滅
(
はめつ
)
を救おうとする親心の前には、太い息をついて、腕を
拱
(
く
)
んでしまった。
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
農村
(
のうそん
)
に
天道様
(
てんとうさま
)
の信心が無くなったら、農村の
破滅
(
はめつ
)
である。然るに此信心は日に/\
消亡
(
しょうもう
)
して、人智人巧唯我唯利の風が日々農村人心の
分解
(
ぶんかい
)
を
促
(
うなが
)
しつゝあるのだ。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
▼ もっと見る
「餘計なことを知つて居たからだ。あの前の日もお信は三之助と何やら話して居たが、敬太郎は、自分とお蘭のことを言はれると身の
破滅
(
はめつ
)
だと思つたに違ひない」
銭形平次捕物控:272 飛ぶ若衆
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
これが
私
(
わたくし
)
の
身
(
み
)
の
破滅
(
はめつ
)
の
基
(
もとい
)
だったのでございます。その
性質
(
せいしつ
)
はこちらの
世界
(
せかい
)
へ
来
(
き
)
てもなかなか
脱
(
ぬ
)
けず、
御指導
(
ごしどう
)
の
神様
(
かみさま
)
に
対
(
たい
)
してさえ、すべてを
隠
(
かく
)
そう
隠
(
かく
)
そうと
致
(
いた
)
しました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
今
(
いま
)
の
原田
(
はらだ
)
へ
嫁入
(
よめい
)
りの
事
(
こと
)
には
成
(
な
)
つたれど、
其際
(
そのきは
)
までも
涙
(
なみだ
)
がこぼれて
忘
(
わす
)
れかねた
人
(
ひと
)
、
私
(
わたし
)
が
思
(
おも
)
ふほどは
此人
(
このひと
)
も
思
(
おも
)
ふて、
夫
(
そ
)
れ
故
(
ゆゑ
)
の
身
(
み
)
の
破滅
(
はめつ
)
かも
知
(
し
)
れぬ
物
(
もの
)
を、
我
(
わ
)
が
此樣
(
このやう
)
な
丸髷
(
まるまげ
)
などに
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「しかし、そんなことが日本の
破滅
(
はめつ
)
を救うのに何の役に立ちますか。」
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
それが
因
(
もと
)
で
事
(
こと
)
の
破滅
(
はめつ
)
に
成
(
な
)
りさうで、
危險
(
きけん
)
で
不可
(
いけな
)
い。
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
くれなゐの
破滅
(
はめつ
)
をさそふ。
第二邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
奈落
(
ならく
)
へ突きのめされた梅雪は、あたかも
虎穴
(
こけつ
)
をのがれんとして、
龍淵
(
りゅうえん
)
におちたような
破滅
(
はめつ
)
とはなった。もうこのうえはいちかばちか、
命
(
いのち
)
はただそれ自分をたのむことにあるのみだ。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
私
(
わたし
)
は
思
(
おも
)
った。
人間
(
にんげん
)
には、みずからをまもり、あいてをとうとぶという
美
(
うつく
)
しい
道
(
みち
)
があったのを
忘
(
わす
)
れたからである。それで、
破滅
(
はめつ
)
をいそぐような、
自殺
(
じさつ
)
をしたり、
戦争
(
せんそう
)
を
起
(
お
)
こしたりするのだ。
アパートで聞いた話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
よしんばどんな證據があつたにしたところで、お吉さんにお
白洲
(
しらす
)
の
砂利
(
じやり
)
を噛ませて、笹野の旦那の
破滅
(
はめつ
)
にはしたくねえ。解つたかい、石原の。お願げえだから、その繩を解いて俺に渡してくれ。
銭形平次捕物控:006 復讐鬼の姿
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
まえには
忍剣
(
にんけん
)
、横には
伊那丸
(
いなまる
)
の太刀、足をつかまれて立ちすくみになった
呂宋兵衛
(
るそんべえ
)
は、いよいよいまが最後とみえたが、いつもこうした
破滅
(
はめつ
)
には、かならず
南蛮流幻術
(
なんばんりゅうげんじゅつ
)
で
姿
(
すがた
)
を消すのが
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「馬鹿ツ、何をする。姉も京之助も
破滅
(
はめつ
)
だぞツ」
銭形平次捕物控:148 彦徳の面
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
破滅
(
はめつ
)
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“破滅”の意味
《名詞》
破 滅(はめつ)
破れ、滅びること。どうすることもできないほど荒廃すること。
(出典:Wiktionary)
破
常用漢字
小5
部首:⽯
10画
滅
常用漢字
中学
部首:⽔
13画
“破”で始まる語句
破
破綻
破片
破目
破風
破壊
破落戸
破廉恥
破屋
破鐘