“龍淵”の読み方と例文
読み方割合
りゅうえん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし、そこも龍淵りゅうえんのごとくめいとしていた。しばしは何の御諚ごじょうもなかった。そしてただあの大きなおん目をらして、じっと正成を見ていらっしゃるのみである。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
奈落ならくへ突きのめされた梅雪は、あたかも虎穴こけつをのがれんとして、龍淵りゅうえんにおちたような破滅はめつとはなった。もうこのうえはいちかばちか、いのちはただそれ自分をたのむことにあるのみだ。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)