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汚
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きたね
ふりがな文庫
“
汚
(
きたね
)” の例文
「
汚
(
きたね
)
えな! って
私
(
わっし
)
あ本当にうっかり。それが何です、
山河内
(
やまこうち
)
という華族の奥方だったんですって、華族だって汚えんですもの。」
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「ど
奴
(
いつ
)
も、此奴も、ろくでもねえ
屑
(
くず
)
ばかり。何だって、俺あ、あんな
狐鼠狐鼠
(
こそこそ
)
野郎と
汚
(
きたね
)
え、血など
嘗
(
な
)
め合って、義兄弟になったんだろう」
雲霧閻魔帳
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
カダル
孫
(
マゴ
)
にも
嫁
(
よめ
)
にも皆死なれデ、村役場ガラ
米
(
コメコ
)
だの
錢
(
ジエンコ
)
だの
貰
(
もら
)
て、
厩
(
ムマヤ
)
よりも
又
(
マダ
)
汚
(
きたね
)
エ
小舍
(
コヤコ
)
サ
這入
(
ハエ
)
テセ、
乞食
(
ホエド
)
して暮らす
風
(
ふ
)
ア
眼
(
マナグ
)
サ
見
(
メ
)
デ來るデバ。
地方主義篇:(散文詩)
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
お立派なお侍さんが
斯
(
こ
)
んな
汚
(
きたね
)
え処へお出でなすったくれえだから、どうか此の
娘
(
あま
)
を可愛がって下せえまし、折角
此処
(
こゝ
)
まで連れて逃げて来たものを、若い内には有りうちの事だ
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
(意地
汚
(
きたね
)
えことを考えるな)
南国太平記
(新字新仮名)
/
直木三十五
(著)
▼ もっと見る
やあ
汚
(
きたね
)
え
溝
(
どぶ
)
だ。
恐
(
おそろ
)
しい
石灰
(
いしばひ
)
だ。
酷
(
ひど
)
い
道
(
みち
)
だ。
三階
(
さんがい
)
があるぜ、
浴衣
(
ゆかた
)
ばかしの
土用干
(
どようぼし
)
か、
夜具
(
やぐ
)
の
裏
(
うら
)
が
眞赤
(
まつか
)
な、
何
(
なん
)
だ
棧橋
(
さんばし
)
が
突立
(
つツた
)
つてら。
弥次行
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
馬鹿
(
ばか
)
だな、
苟且
(
かり
)
にも
主人
(
しゆじん
)
が呼んだら、
何
(
なに
)
か
御用
(
ごよう
)
でも
有
(
あ
)
りますかと手を突いて
云
(
い
)
ふもんだ、チヨツ(
舌打
(
したう
)
ち)大きな
体躯
(
なり
)
で、
汚
(
きたね
)
え手の
垢
(
あか
)
を手の
掌
(
ひら
)
でぐる/\
揉
(
も
)
んで出せば
何
(
ど
)
の
位
(
くらゐ
)
の
手柄
(
てがら
)
になる
にゆう
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「
闘鶏師
(
とりし
)
を泣かせて、金を蓄めた屋敷だ。オオ
汚
(
きたね
)
え、オオ汚え」
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
声を出して言ったのか、
汚
(
きたね
)
えなんて、
癬
(
たむし
)
を
嘗
(
な
)
めさせられはしまいし、肌を脱いで医者に見せた処を
背後
(
うしろ
)
から、汚え、なんていう奴がありますかい、しかも華族だってな、山河内……伯爵だ。
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
父
(
ちゃん
)
の脛ばかりは咬っていねえ、是でもお客がえら有れば
種々
(
いろん
)
な手伝をして、
洗足
(
すゝぎ
)
持ってこ、
草鞋
(
わらじ
)
を脱がして、
汚
(
きたね
)
え物を手に受けて、湯う
沸
(
わか
)
して脊中を流してやったり、
皆
(
みんな
)
家
(
うち
)
の為と思ってしているだ
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「しかし
癬
(
たむし
)
が
汚
(
きたね
)
えといったのが、柳屋の気に入ったというでもなかろう。」
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
そこら鼠色の
汚
(
きたね
)
え泡だらけになって、どんみりと流れたわ、水とハイ
摺々
(
すれすれ
)
での——その方は岸へ上って、腰までずぶ濡れの
衣
(
きもの
)
を絞るとって、帽子を脱いで
仰向
(
あおむ
)
けにして、その中さ、入れさしった
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「気扱いがいる奴じゃねえ、
汚
(
きたね
)
え
婦人
(
おんな
)
よ。」
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
汚
常用漢字
中学
部首:⽔
6画
“汚”を含む語句
汚穢
汚涜
汚点
薄汚
汚濁
意地汚
汚物
口汚
汚水
汚塵
汚染
小汚
汚辱
汚名
面汚
汚泥
穢汚
爺々汚
汚穢屋
染汚
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