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早晩
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いつか
ふりがな文庫
“
早晩
(
いつか
)” の例文
さるによつて
僕
(
やつがれ
)
は、常に和殿
們
(
ら
)
を貴とみ、
早晩
(
いつか
)
は
款
(
よしみ
)
を通ぜんとこそ思へ、
聊
(
いささ
)
かも仇する心はなきに、
何罪科
(
なにとが
)
あつて僕を、
噬
(
かま
)
んとはしたまふぞ。
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
その
天稟
(
てんぴん
)
の能力なるものは、あたかも土の中に埋れる種の如く、
早晩
(
いつか
)
萌芽を
出
(
いだ
)
すの性質は天然自然に備えたるものなり。
家庭習慣の教えを論ず
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
その夢は
早晩
(
いつか
)
醒むべし。トロアスの
兵
(
つはもの
)
黒き蟻の群の如く
獲
(
えもの
)
を載せて岸に達せば、その夢いかでか醒めざることを得ん。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
併
(
しか
)
し
博識
(
ものしり
)
の仰しゃる事には、随分
拵事
(
こしらえごと
)
も有って、
尽
(
こと/″\
)
く
当
(
あて
)
にはなりませんが、出よう/\と云う気を止めて置きますと、其の気というものが
早晩
(
いつか
)
屹度
(
きっと
)
出るというお話
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
けれども
早晩
(
いつか
)
片づけなければならないお貞さんの運命に一段落をつけるのも、やはり父や母の義務なんだから、彼らは岡田の好意を喜びこそすれ、けっしてそれを悪く思うはずはなかった。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
その頃露伴が予に
謂
(
い
)
うには、君は好んで人と議論を闘わして、ほとんど百戦百勝という有様であるが、善く
泅
(
およ
)
ぐものは水に
溺
(
おぼ
)
れ、善く
騎
(
の
)
るものは馬より
墜
(
お
)
つる
訣
(
わけ
)
で、
早晩
(
いつか
)
一の大議論家が出て
鴎外漁史とは誰ぞ
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
でも後で私しを世話して置けば
早晩
(
いつか
)
お前が逢い度く成て帰ッて来るだろうッて、
惚
(
のろ
)
い事は
箝
(
わ
)
を掛てるネ日本人に
爾
(
そう
)
して今は何所に、ア
爾
(
そ
)
う本郷に奉公、ア爾う可愛相に、金起さんも一緒かえ
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
「実は
早晩
(
いつか
)
こんな事が出来はしないかと、
疾
(
と
)
うから思つてゐましたよ。」
鱷
(新字旧仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
早晩
(
いつか
)
心の澄む境へ己が導いて行って遣る。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
お前のお娘の
産
(
うみ
)
し
孫
(
まご
)
ありて幼年に
果
(
はて
)
られしや
开
(
そ
)
は又如何なる人の子にて
有
(
あり
)
しぞと
問
(
とふ
)
に婆は
彌々
(
いよ/\
)
涙にくれ
乍
(
なが
)
らも語り出る
樣
(
やう
)
私
(
わし
)
に
澤
(
さは
)
の
井
(
ゐ
)
といふ娘あり御城下の加納將監樣といふへ奉公に參らせしが其頃
將監樣
(
しやうげんさま
)
に徳太郎樣と申す
太守樣
(
たいしゆさま
)
の若君が
御預
(
おあづか
)
りにて
渡
(
わた
)
らせ給へり其若君が
早晩
(
いつか
)
澤の井に御手を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
お
國
(
くに
)
と申す女中がございまして、器量人並に
勝
(
すぐ
)
れ、
殊
(
こと
)
に
起居周旋
(
たちいとりまわし
)
に
如才
(
じょさい
)
なければ、殿様にも
独寝
(
ひとりね
)
の
閨
(
ねや
)
淋しいところから
早晩
(
いつか
)
此のお國にお手がつき、お國は
到頭
(
とうとう
)
お
妾
(
めかけ
)
となり済しましたが
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「さな嘆きそ。世は
七顛八起
(
ななころびやおき
)
といはずや。心静かに養生せば、
早晩
(
いつか
)
は
癒
(
いえ
)
ざらん。
某
(
それがし
)
身辺
(
かたわら
)
にあるからは、心丈夫に持つべし」ト、あるいは
詈
(
ののし
)
りあるいは励まし、甲斐々々しく介抱なせど
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
これのみならず忌まはしくも、又趣なきはこゝの拵へざまの全體なるべし。僧は祈の詞を唱へつゝ行くに、われはひたと寄り添ひて從へり。僧は唱へ
畢
(
をは
)
りていふやう。われも
早晩
(
いつか
)
こゝに眠らむ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
加之
(
しかのみならず
)
洞の
中
(
うち
)
には、怎麼なる猛獣
侍
(
はん
)
べりて、
怎麼
(
いか
)
なる
守備
(
そなえ
)
ある事すら、更に探り知る由なければ、今日までかくは
逡巡
(
ためら
)
ひしが、
早晩
(
いつか
)
爾を捕へなば、糺問なして語らせんと、日頃思ひゐたりしなり。
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
終の圖に筆を染むる時、姫の
宣給
(
のたま
)
ふやう。かく麓より眺むれば、この落ちたぎつ水の勢は、
早晩
(
いつか
)
巖石を穿ち碎き、押し流して、その上なる人家も
底
(
そこひ
)
なき瀧壺に陷らずやと怖しく思はると宣給ふ。われ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
“早晩”の意味
《名詞》
早 晩(そうばん)
早いことと晩いこと。
朝と夕方。
《形容動詞》
早 晩(そうばん)
晩かれ早かれ。
(出典:Wiktionary)
早
常用漢字
小1
部首:⽇
6画
晩
常用漢字
小6
部首:⽇
12画
“早”で始まる語句
早
早速
早々
早業
早稲田
早熟
早合点
早鐘
早苗
早稲