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施
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ほど
ふりがな文庫
“
施
(
ほど
)” の例文
梯子
(
はしご
)
の
樣
(
やう
)
な
細長
(
ほそなが
)
い
枠
(
わく
)
へ
紙
(
かみ
)
を
張
(
は
)
つたり、ペンキ
塗
(
ぬり
)
の一
枚板
(
まいいた
)
へ
模樣畫
(
もやうぐわ
)
見
(
み
)
た
樣
(
やう
)
な
色彩
(
しきさい
)
を
施
(
ほど
)
こしたりしてある。
宗助
(
そうすけ
)
はそれを
一々
(
いち/\
)
讀
(
よ
)
んだ。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
命の恩人になりすまして、この兵馬の許婚を奪ひ取つた——義理に
絡
(
から
)
んでの惡企み、私如き智慧のない者では、
施
(
ほど
)
こしやうもなかつた——
銭形平次捕物控:220 猿蟹合戦
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
見る時は不便心が
彌増
(
いやま
)
し
施
(
ほど
)
こすことの
好
(
すき
)
なる故
儲
(
まう
)
けの無も
道理
(
ことわり
)
なり依て六右衞門も心配なし
寧
(
いつ
)
そ我弟が
渡世
(
とせい
)
の
先買
(
さきがひ
)
となり
恥
(
はぢ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
こいつらに嬲られようとどうされようと、いってみれば
施
(
ほど
)
こしくらいのもの、悲しくも恐ろしくもありゃアしません。委かせてじっとしておいで遊ばせ。
血煙天明陣
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
家庭では一人一人に対して充分の
薫育
(
くんいく
)
を
施
(
ほど
)
こす事が出来る。家庭で充分に品性を養って学校ではただ物の仕上をしてもらう位に心得ていなければならん。
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
▼ もっと見る
人に善を
施
(
ほど
)
こすといふ折は
誰
(
たれ
)
にも随分有るもんです。さうして其折を外さず用ゐて行けば、キツト人を助けられるもんです。つまりわたしたちの心一ツで黄金機会が出来るんですよ。
黄金機会
(新字旧仮名)
/
若松賤子
(著)
紳士は
其儘
(
そのまゝ
)
かき
抱
(
いだ
)
きて、其の白きもの
施
(
ほど
)
こせる額を
恍惚
(
うつとり
)
と
眺
(
なが
)
めつ「どうぢや、浜子、嬉しいかナ」と言ふ顔、少女は
媚
(
こび
)
を
湛
(
たゝ
)
へし
眸
(
め
)
に見上げつゝ「
御前
(
ごぜん
)
、奥様に
御睨
(
おにら
)
まれ申すのが
怖
(
こは
)
くてなりませんの」
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
朝夕の飯米
菜蔬
(
さいそ
)
、我食うべきものをこじきに
施
(
ほど
)
こし、その身は主家の残れると、または流しの隅に網を釣りてたまりし物を
奇談クラブ〔戦後版〕:15 お竹大日如来
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
善は行い難い、徳は
施
(
ほど
)
こしにくい、節操は守り安からぬ、義のために命を捨てるのは惜しい。これらをあえてするのは
何人
(
なんびと
)
に取っても苦痛である。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
(河東節の門附けなんて、およそ世間にあるものではない。しかも
施
(
ほど
)
こしなどしそうもない、武家屋敷の窓下などに立って、弾いているとはいよいよ変だ)
血煙天明陣
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
判斷
(
はんだん
)
し
成敗
(
せいはい
)
を
指
(
さす
)
に其人の年
齡
(
れい
)
月日時を聞て
卦
(
け
)
を立
考
(
かんが
)
へを
施
(
ほど
)
こし云ふ事實に
神
(
かみ
)
の如く世の人の知る處なり扨翌日にも成りければ
靱負
(
ゆきへ
)
は其身の
吉凶
(
きつきよう
)
を見ることゆゑ
沐浴
(
もくよく
)
して
身體
(
しんたい
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
言つて居ますが、實は一代に仕上げた
身上
(
しんしやう
)
で、慈悲善根を
施
(
ほど
)
こしながら、萬といふ金を溜めたんだから、大したものでせう
銭形平次捕物控:316 正月の香り
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
しかして
己
(
おの
)
れの好むところはこれを人に
施
(
ほど
)
こして可なる訳だから、自殺を一歩展開して他殺にしてもよろしい。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
施
(
ほど
)
こす手段はない! 今より同勢引きまとめ、海上の船へ乗り移る。さて求林斎!
任侠二刀流
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
『百兩盜んで五兩十兩を貧乏人に
施
(
ほど
)
こし、あとの九十何兩を飮み食ひや惡遊びに費つて、義賊面もねえものだ』
銭形平次捕物控:239 群盗
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
入場券は象牙と
鉛
(
なまり
)
と二通りあつて、
何
(
いづ
)
れも
賞牌
(
メダル
)
見たやうな恰好で、表に模様が
打
(
う
)
ち
出
(
だ
)
してあつたり、彫刻が
施
(
ほど
)
こしてあると云ふ事も聞いた。先生は其入場券の
価
(
あたひ
)
迄知つてゐた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
分
(
ぶん
)
に過ぎた
慈悲善根
(
じひぜんこん
)
を
施
(
ほど
)
こして、その日/\を豊かに暮して居るのに、少しも困る樣子は無いばかりでなく、益々富み榮えて、『あれは金の
實
(
な
)
る木でも植ゑてゐるのだらう』
銭形平次捕物控:296 旅に病む女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
残念ではあるがかかる
小人
(
しょうじん
)
を敵にしてはいかなる東郷大将も
施
(
ほど
)
こすべき策がない。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
寄附寄進から
施
(
ほど
)
こしごと、人樣におくれを取つたことはない筈で、自慢ではないが、
新
(
あたら
)
し橋の
修覆
(
しゆふく
)
も、ツイこの間私が一手に引受け、人樣には迷惑はかけなかつた筈でございます
銭形平次捕物控:316 正月の香り
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“施”の解説
施(し)は、漢姓の一つ。
(出典:Wikipedia)
施
常用漢字
中学
部首:⽅
9画
“施”を含む語句
施行
施物
施術
法施
大施餓鬼
施主
施与
施薬院
施米
施療
施為
御布施
小布施
布施物
施策
施療院
施療所
信施
布施
西施
...