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憎惡
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ぞうを
ふりがな文庫
“
憎惡
(
ぞうを
)” の例文
新字:
憎悪
彼
(
かれ
)
は
憎惡
(
ぞうを
)
と
嫉妬
(
しつと
)
とを
村落
(
むら
)
の
誰
(
たれ
)
からも
買
(
か
)
はなかつた。
憎惡
(
ぞうを
)
も
嫉妬
(
しつと
)
もない
其處
(
そこ
)
に
故意
(
わざ
)
と
惡評
(
あくひやう
)
を
生
(
う
)
み
出
(
だ
)
す
程
(
ほど
)
百姓
(
ひやくしやう
)
は
邪心
(
じやしん
)
を
有
(
も
)
つて
居
(
ゐ
)
なかつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
私の方へ向けられる時、彼女の一
瞥
(
べつ
)
は、いまは以前にもまして壓へ切れない、
根強
(
ねづよ
)
い
憎惡
(
ぞうを
)
を表はしてゐたから。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
宗助
(
そうすけ
)
は
此
(
この
)
一語
(
いちご
)
の
中
(
なか
)
に、あらゆる
自暴
(
じばう
)
と
自棄
(
じき
)
と、
不平
(
ふへい
)
と
憎惡
(
ぞうを
)
と、
亂倫
(
らんりん
)
と
悖徳
(
はいとく
)
と、
盲斷
(
まうだん
)
と
決行
(
けつかう
)
とを
想像
(
さうざう
)
して、
是等
(
これら
)
の
一角
(
いつかく
)
に
觸
(
ふ
)
れなければならない
程
(
ほど
)
の
坂井
(
さかゐ
)
の
弟
(
おとうと
)
と
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
その髮の毛が、一本ずゝ
拔
(
ぬ
)
けるのに從つて下人の
心
(
こゝろ
)
からは、恐怖が少しづつ消えて行つた。さうして、それと
同時
(
どうじ
)
に、この老婆に對するはげしい
憎惡
(
ぞうを
)
が、少しづゝ動いて來た。
羅生門
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
名利
(
みやうり
)
の外に身を
處
(
お
)
けば、
自
(
おのづ
)
から嫉妬の念も起らず、
憎惡
(
ぞうを
)
の情も
萌
(
きざ
)
さず、山も川も木も草も、愛らしき
垂髫
(
うなゐ
)
も、
醜
(
みにく
)
き老婆も、我れに惠む者も、我れを賤しむ者も、我れには等しく可愛らしく覺えぬ。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
▼ もっと見る
雖然
(
けれども
)
妻に對して一種の反抗心を持ツてゐるのは事實だ………此反抗心は弱者が強者に對する
嫉妬
(
しつと
)
なんだから、
勢
(
いきほひ
)
憎惡
(
ぞうを
)
の念が起る………
所詮
(
つまり
)
俺
(
おれ
)
は妻が憎いのでなくツて、妻の強壯な體を憎むでゐるのだ。
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
冥府のあるじ*アイデース、最も人の
憎惡
(
ぞうを
)
たり
イーリアス:03 イーリアス
(旧字旧仮名)
/
ホーマー
(著)
狐疑
(
こぎ
)
して
居
(
ゐ
)
るやうな
其
(
その
)
容貌
(
ようばう
)
とは
其處
(
そこ
)
に
敢
(
あへ
)
て
憎惡
(
ぞうを
)
すべき
何物
(
なにもの
)
も
存在
(
そんざい
)
して
居
(
ゐ
)
ないにしても
到底
(
たうてい
)
彼等
(
かれら
)
の
伴侶
(
なかま
)
の
凡
(
すべ
)
てと
融和
(
ゆうわ
)
さるべき
所以
(
ゆゑん
)
のものではない。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
それが
少時
(
しばら
)
くすると、
單
(
たん
)
なる
憎惡
(
ぞうを
)
の
念
(
ねん
)
に
變化
(
へんくわ
)
した。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
斯
(
か
)
うして
彼
(
かれ
)
の
卯平
(
うへい
)
に
對
(
たい
)
する
憎惡
(
ぞうを
)
の
念
(
ねん
)
が
彼
(
かれ
)
の
心
(
こゝろ
)
へ
錐
(
きり
)
を
穿
(
うが
)
つて
更
(
さら
)
に
釘
(
くぎ
)
を
以
(
もつ
)
て
確然
(
しつか
)
と
打
(
う
)
ちつけられたのであつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
憎
常用漢字
中学
部首:⼼
14画
惡
部首:⼼
12画
“憎”で始まる語句
憎
憎悪
憎々
憎体
憎態
憎気
憎體
憎氣
憎念
憎怨