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ぐづ
ふりがな文庫
“
愚圖
(
ぐづ
)” の例文
新字:
愚図
「
斷行
(
だんかう
)
さ。もう何も考へてゐることあ有りやしない。此の上
愚圖
(
ぐづ
)
ついてゐたら、俺は
臆病者
(
おくびやうもの
)
よ、加之お房のことを考へたつて………」と思はず
莞爾
(
につこり
)
して
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
平生
(
へいぜい
)
からお
人好
(
ひとよ
)
しで、
愚圖
(
ぐづ
)
で、
低能
(
ていのう
)
な
彼
(
かれ
)
は、もともとだらしのない
男
(
をとこ
)
だつたが、
今
(
いま
)
は
全
(
まつた
)
く
正體
(
しやうたい
)
を
失
(
うしな
)
つてゐた。
彼
(
かれ
)
は
何度
(
なんど
)
私
(
わたし
)
の
肩
(
かた
)
に
倒
(
たふ
)
れかゝつたか
知
(
し
)
れなかつた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
さうして
愈
(
いよ/\
)
となれば
俺
(
おれ
)
がどうにでも
其處
(
そこ
)
は
始末
(
しまつ
)
をつけて
遣
(
や
)
るから、
何
(
なん
)
でも
愚圖
(
ぐづ
)
/\して
居
(
ゐ
)
ちや
駄目
(
だめ
)
だとお
品
(
しな
)
の
心
(
こゝろ
)
を
教唆
(
そゝ
)
つたのであつた。お
品
(
しな
)
から一
心
(
しん
)
に
勘次
(
かんじ
)
へ
迫
(
せま
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
この上は錢形の親分にすがる外は無いと思ひ、芝口から飛んで來たものゝ、さて、何んと言つて親分に頼んだものか、きつかけが六つかしくて、
愚圖
(
ぐづ
)
々々して居りました
銭形平次捕物控:255 月待ち
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
愚圖
(
ぐづ
)
らずに
行
(
い
)
つてお
呉
(
く
)
れと
少
(
すこ
)
しふるへて
頼
(
たの
)
むやうに
言
(
い
)
へば、
増
(
ま
)
しが
欲
(
ほ
)
しいと
言
(
い
)
ふのでは
有
(
あり
)
ませぬ、
私
(
わたし
)
からお
願
(
ねが
)
ひです
何
(
ど
)
うぞお
下
(
お
)
りなすつて、
最
(
も
)
う
引
(
ひ
)
くのが
厭
(
い
)
やに
成
(
な
)
つたので
御座
(
ござ
)
りますと
言
(
い
)
ふに
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
小六
(
ころく
)
は
此
(
この
)
氣樂
(
きらく
)
な
樣
(
やう
)
な、
愚圖
(
ぐづ
)
の
樣
(
やう
)
な、
自分
(
じぶん
)
とは
餘
(
あま
)
りに
懸
(
か
)
け
隔
(
へだ
)
つてゐる
兄
(
あに
)
を、
何時
(
いつ
)
も
物足
(
ものた
)
りなくは
思
(
おも
)
ふものゝ、いざといふ
場合
(
ばあひ
)
に、
決
(
けつ
)
して
喧嘩
(
けんくわ
)
はし
得
(
え
)
なかつた。
此時
(
このとき
)
も
急
(
きふ
)
に
癇癪
(
かんしやく
)
の
角
(
つの
)
を
折
(
を
)
られた
氣味
(
きみ
)
で
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
今日を限りの釜屋の退轉も、そんな事で
愚圖
(
ぐづ
)
々々になり、曲者の捕まるまで、或は八千兩の行方がわかるまで、兎にも角にも、釜屋の一家は、そのまゝ町内預けにする外はなかつたのです。
銭形平次捕物控:156 八千両異変
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
手傳
(
てづでえ
)
に
遣
(
や
)
つてゝも、はあ、
日暮
(
ひぐれ
)
に
成
(
な
)
つたら、あつかもつかして
凝然
(
ぢつ
)
としちや
居
(
ゐ
)
らんねえんだ、そんで
愚圖
(
ぐづ
)
/\
云
(
ゆ
)
つてんの
面白
(
おもしれ
)
えから
俺
(
お
)
ら
聞
(
き
)
いてたな、
丁度
(
ちやうど
)
えゝ
鹽梅
(
あんべえ
)
に
俺
(
おれ
)
草履
(
ざうり
)
買
(
か
)
ひに
行
(
い
)
つて
出
(
で
)
つかせてな
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
八五郎は
愚圖
(
ぐづ
)
々々して居りました。が、飛んで行くまでもなくこの騷ぎを聞き附けたものか、島五六郎と川前市助が、主人の千本金之丞に案内させて、うさんな顏を此方へ持つて來たのです。
銭形平次捕物控:204 美女罪あり
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
愚
常用漢字
中学
部首:⼼
13画
圖
部首:⼞
14画
“愚圖”で始まる語句
愚圖々々