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怖
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こ
ふりがな文庫
“
怖
(
こ
)” の例文
……おお
怖
(
こ
)
わ! あんな別嬪さんを、まあ
惜
(
おし
)
いこと……そういえば思い当る事があります。誰にも
仰言
(
おっしゃ
)
っては困りますがね。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
怖
(
こ
)
わ
怖
(
ご
)
わその子を抱いて来ると、すぐに自分が受け取りながら、「おお、これは可愛い子だ。泣くな。泣くな。
今日
(
きょう
)
からおれが養ってやるわ。」
捨児
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
初めから
此方
(
こっち
)
は斬る気はない、
唯
(
ただ
)
逃げては
不味
(
まず
)
い、
屹
(
きっ
)
と
殺
(
や
)
られると
思
(
おもっ
)
たから進んだ所が、先方も中々心得て居る、内心
怖
(
こ
)
わ/\表面
颯々
(
さっさ
)
と出て来て
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
お母さんはそのそばにじっと
坐
(
すわ
)
っていた。八っちゃんは時々
怖
(
こ
)
わい夢でも見ると見えて、急に泣き出したりした。
碁石を呑んだ八っちゃん
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
未
(
ま
)
だ座には着くに至らざりし
彼
(
か
)
の少女は、突如たる
滊車
(
きしや
)
の動揺に「オヽ、
怖
(
こ
)
ワ」と言ひつゝ老紳士の
膝
(
ひざ
)
に倒れぬ
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
▼ もっと見る
彼は長い
躊躇
(
ちゅうちょ
)
のあとで
怖
(
こ
)
わ
怖
(
ご
)
わ、朝の白い光線に曝された、恋人の上にかがみ込んで、彼女の体を注視した。
虫
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
「もう、駄目だ! あの方が、姿をあらわして、お責めになるようではもう駄目だ!
怖
(
こ
)
わや、
怖
(
こ
)
わや!」
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
「
野幇間
(
のだいこ
)
のノラクラ
俳諧師
(
はいかいし
)
と、金だけはフンダンに持つて居る、日當りの惡い若旦那と、
怖
(
こ
)
は持てゞ女を口説かうと言ふ、量見違ひの浪人者とそんなのが音頭取りで」
銭形平次捕物控:280 華魁崩れ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
一同、麦酒の酔も醒果てゝ、やゝ暫くは呆々然としてゐたが、そのうち
怖
(
こ
)
は
怖
(
ご
)
は小半次が
落語家温泉録
(新字旧仮名)
/
正岡容
(著)
「いや大変な人数が出た。だがいかにも
怖
(
こ
)
わそうに、屋敷を遠巻きにしておるわい」太郎丸おかしそうに笑ったが、「おい、お紋お前の力で、この囲みが破れるかな。どうだ脱出出来るかな?」
任侠二刀流
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
おれの大きな
眼
(
め
)
が、貴様も喧嘩をするつもりかと云う権幕で、野だの
干瓢
(
かんぴょう
)
づらを
射貫
(
いぬ
)
いた時に、野だは
突然
(
とつぜん
)
真面目な顔をして、大いにつつしんだ。少し
怖
(
こ
)
わかったと見える。そのうち喇叭が鳴る。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
十六になる妹は波を
怖
(
こ
)
わがらない。二十になる姉は怖わがる。
言葉言葉言葉
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
「
怖
(
こ
)
わァ」
高台寺
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
同時に又
水瓶
(
みずがめ
)
の中から猿が一匹
躍
(
おど
)
り出し、
怖
(
こ
)
わ
怖
(
ご
)
わ十字架に近づこうとする。それからすぐに又もう一匹。
誘惑
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
ゴソゴソと
匍
(
は
)
っている景色が幻の様に目に浮かび、その
幽
(
かす
)
かな物音さえも聞える様で、私は俄に、そんな闇の中に一人でいるのが
怖
(
こ
)
わくなったのでございます。
人でなしの恋
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
是
(
こ
)
れ、貴様は何だと
云
(
いっ
)
て、馬の口を押えて止めると、百姓が
怖
(
こ
)
わそうな顔をして
頻
(
しき
)
りに
詫
(
わび
)
るから、私が
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
怖
(
こ
)
わ
面
(
おもて
)
で口説くのはいやだねえ——おいらの気持をじきに判ってくれて、たった一度でも、やさしい言葉をかけてくれればいいけれど——このおいらは、敵にまわると
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
「どうも
横浜
(
はま
)
じゃ、警察が
怖
(
こ
)
わーがしたからね。つい
秘密
(
ないしょ
)
にしちゃったんで……」
難船小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
八っちゃんが急に
怖
(
こ
)
わい病気になったんだと思い出した。僕は大きな声で
碁石を呑んだ八っちゃん
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
「
怖
(
こ
)
わがることはないよ。僕達も君の親方の仲間なんだから、本当のことを云ったって、大丈夫だよ」
孤島の鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
「わたくし……好きです……トテモ。ですけど……何だか
怖
(
こ
)
おう御座いますわ」
二重心臓
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
房子はとうとう思い切って、
怖
(
こ
)
わ
怖
(
ご
)
わ
後
(
うしろ
)
を振り返って見た。が、果して寝室の中には、
飼
(
か
)
い
馴
(
な
)
れた三毛猫の姿さえ見えない。やはり人がいるような気がしたのは、病的な神経の
仕業
(
しわざ
)
であった。
影
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
それがどんなに対手を
怖
(
こ
)
わがらせるかということを意識しながら、彼は、暗い洞穴の中からじいっと獲物を狙っている蛇の様な目つきで、野本氏を見つめたのだった。
恐ろしき錯誤
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
梅雨時分になりますと、よく
人魂
(
ひとだま
)
が谷々を渡りまして、お寺の方へ参りますそうで……ヘエ。手前共も
怖
(
こ
)
おう御座んしたが、思い切ってその荒地の中へ立ち入りまして、スッカリ見て参じました。
白くれない
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
怖
(
こ
)
わ
怖
(
ご
)
わそこへ目を当てました、最初は眼界全体にむら雲の様なものが
拡
(
ひろま
)
って、何が何だか分りませんでしたが、目の距離を色々に換えている内に、やがて、その向側に、恐しい物の蠢いているのが
パノラマ島綺譚
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
怖
(
こ
)
わ
怖
(
ご
)
わ
右手
(
めて
)
をあげて、自分の顔を
撫
(
な
)
でまわしてみた。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
怖
常用漢字
中学
部首:⼼
8画
“怖”を含む語句
恐怖
怖々
可怖
驚怖
怖気
畏怖
怖毛
物怖
怖怖
空怖
恐怖心
懼怖
恐怖症
怖気立
怖気付
大畏怖
利牙爪可怖
怖氣
怖畏
怖味
...