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御土産
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おみやげ
ふりがな文庫
“
御土産
(
おみやげ
)” の例文
父は例の
気性
(
きしょう
)
だから、
呵々
(
からから
)
と笑いながら、「それも
御土産
(
おみやげ
)
の一部分です、どうか一緒に受取っておいて下さい」と云った。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
取出
(
とりいだ
)
し始て
參上仕
(
さんじやうつかま
)
つり内々御聞申度事御座るに付是にて
酒
(
さけ
)
と
肴
(
さかな
)
を
御買下
(
おかひくだ
)
さるべし
輕少
(
すこし
)
ながら
御土産
(
おみやげ
)
なりと申故權三も一向に
樣子
(
やうす
)
了解
(
わから
)
ねば
辭退
(
じたい
)
するを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
こんな調子で
御土産
(
おみやげ
)
はとんと
頂戴
(
ちょうだい
)
はせぬ。頂戴しないどころではない、御土産に
熨斗
(
のし
)
をつけて返してやるのだ。
我輩の智識吸収法
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
と言つて、すこし気を変へて、『や、好い物を持つて来て、出すのを忘れた——それ、
御土産
(
おみやげ
)
だ。』
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
闇太郎に
紛
(
まぎ
)
れなき由、承わって、御隠居さまへ、
御土産
(
おみやげ
)
として召し連れました次第でござりまする
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
▼ もっと見る
そういう話の中には、いつまでも役に立ち、また、
永
(
なが
)
く楽しみになるものが多い。注意して
聴
(
き
)
いてかえり、年をとった人々、また弟や妹たちにも
御土産
(
おみやげ
)
にしなければならない。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
「遅かつたかね。さあ
御土産
(
おみやげ
)
です。
還
(
かへ
)
つてこれを細君に
遣
(
おく
)
る。何ぞ
仁
(
じん
)
なるや」
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
「これは
御土産
(
おみやげ
)
です。お蓮夫人。これはあなたへ御土産です。」と云った。
奇怪な再会
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
御意に入りましたら
蔭膳
(
かげぜん
)
を
信濃
(
しなの
)
へ
向
(
む
)
けて人知らぬ寒さを知られし都の
御方
(
おかた
)
へ
御土産
(
おみやげ
)
にと心憎き
愛嬌
(
あいきょう
)
言葉
商買
(
しょうばい
)
の
艶
(
つや
)
とてなまめかしく売物に
香
(
か
)
を添ゆる口のきゝぶりに利発あらわれ、
世馴
(
よな
)
れて渋らず
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
『山鹿への
御土産
(
おみやげ
)
さ……』
鱗粉
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
宿へ帰ったら、下女がある御客さんといっしょに梨畠へ行って、梨を七円ほど
御土産
(
おみやげ
)
に買って帰った話をして聞かせた。
満韓ところどころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
主人
御土産
(
おみやげ
)
ならば何でも結構です。まあ飛んで見せて下さい。
三つの宝
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「木曾の姉さんからの
御土産
(
おみやげ
)
です」
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
百年も昔の人に生れたような
暢気
(
のんびり
)
した心持がしました。僕はこういう心持を
御土産
(
おみやげ
)
に東京へ持って帰りたいと思います
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「いや
出來
(
でき
)
たてぢやありません」と
主人
(
しゆじん
)
が
又
(
また
)
云
(
い
)
つた。「
實
(
じつ
)
は
昨夜
(
さくや
)
ある
所
(
ところ
)
へ
行
(
い
)
つて、
冗談
(
じようだん
)
半分
(
はんぶん
)
に
賞
(
ほ
)
めたら、
御土産
(
おみやげ
)
に
持
(
も
)
つて
入
(
い
)
らつしやいと
云
(
い
)
ふから
貰
(
もら
)
つて
來
(
き
)
たんです。 ...
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
余は日記の一
頁
(
ページ
)
を寝ながら
割
(
さ
)
いて、それに、留守の
中
(
うち
)
はおとなしく
御祖母様
(
おばばさま
)
の云う事を聞かなくてはいけない、今についでのあった時
修善寺
(
しゅぜんじ
)
の
御土産
(
おみやげ
)
を届けてやるからと書いて
思い出す事など
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
細君の枕元には四寸角の一尺五六寸ばかりの
釘付
(
くぎづ
)
けにした箱が大事そうに置いてある。これは肥前の国は
唐津
(
からつ
)
の住人
多々良三平君
(
たたらさんぺいくん
)
が先日帰省した時
御土産
(
おみやげ
)
に持って来た山の
芋
(
いも
)
である。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
わざわざ荷になるほど大きい
鑵入
(
かんいり
)
の菓子を、
御土産
(
おみやげ
)
だよと
断
(
ことわ
)
って、
鞄
(
かばん
)
の中へ入れてくれたのは、
昔気質
(
むかしかたぎ
)
の
律儀
(
りちぎ
)
からではあるが、その奥にもう一つ実際的の用件を
控
(
ひか
)
えているからであった。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「でも私への
御土産
(
おみやげ
)
を持って、わざわざ東京から来て下すったんでしょう」
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「実は
昨夜
(
さくや
)
ある所へ行って、
冗談
(
じょうだん
)
半分に
賞
(
ほ
)
めたら、
御土産
(
おみやげ
)
に持っていらっしゃいと云うから貰って来たんです。その時は全く
暖
(
あっ
)
たかだったんですがね。これは今上げようと思って
蒸
(
む
)
し返さしたのです」
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
御
常用漢字
中学
部首:⼻
12画
土
常用漢字
小1
部首:⼟
3画
産
常用漢字
小4
部首:⽣
11画
“御土”で始まる語句
御土
御土器