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徃來
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わうらい
ふりがな文庫
“
徃來
(
わうらい
)” の例文
新字:
徃来
さう
斯
(
か
)
うしてゐると、
何所
(
どこ
)
かで
鷄
(
とり
)
の
聲
(
こゑ
)
が
聞
(
きこ
)
えた。
又
(
また
)
少時
(
しばらく
)
すると、
下駄
(
げた
)
の
音
(
おと
)
を
高
(
たか
)
く
立
(
た
)
てゝ
徃來
(
わうらい
)
を
通
(
とほ
)
るものがあつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
阿關
(
おせき
)
は
頭
(
つむり
)
の
先
(
さき
)
より
爪先
(
つまさき
)
まで
眺
(
なが
)
めていゑ/\
私
(
わたし
)
だとて
徃來
(
わうらい
)
で
行逢
(
ゆきあ
)
ふた
位
(
くらゐ
)
ではよもや
貴君
(
あなた
)
と
氣
(
き
)
は
付
(
つ
)
きますまい、
唯
(
たつ
)
た
今
(
いま
)
の
先
(
さき
)
までも
知
(
し
)
らぬ
他人
(
たにん
)
の
車夫
(
くるまや
)
さんとのみ
思
(
おも
)
ふて
居
(
ゐ
)
ましたに
御存
(
ごぞん
)
じないは
當然
(
あたりまへ
)
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
今交通の事を述へたる後に
熟考
(
じゆくかう
)
するに、一部落と他部落との間には、人々の多く
徃來
(
わうらい
)
する所、即ち多くの人に
蹈
(
ふ
)
まれて
自
(
おのづか
)
ら定まりたる道路の形を成せる所有りしならんとは推知せらるるなり。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
特
(
こと
)
に
櫻木大佐
(
さくらぎたいさ
)
は、
春枝夫人
(
はるえふじん
)
の
令兄
(
れいけい
)
なる
松島海軍大佐
(
まつしまかいぐんたいさ
)
とは、
兄弟
(
きやうだい
)
も
及
(
およ
)
ばぬ
親密
(
しんみつ
)
なる
間柄
(
あひだがら
)
で、
大佐
(
たいさ
)
がまだ
日本
(
につぽん
)
に
居
(
を
)
つた
頃
(
ころ
)
は
始終
(
しじう
)
徃來
(
わうらい
)
して、
其頃
(
そのころ
)
、
乙女
(
おとめ
)
であつた
春枝孃
(
はるえじやう
)
とは、
幾度
(
いくたび
)
も
顏
(
かほ
)
を
合
(
あは
)
した
事
(
こと
)
もある
相
(
さう
)
で
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
宗助
(
そうすけ
)
は
苦笑
(
くせう
)
しながら
窓硝子
(
まどがらす
)
を
離
(
はな
)
れて
又
(
また
)
歩
(
ある
)
き
出
(
だ
)
したが、それから
半町
(
はんちやう
)
程
(
ほど
)
の
間
(
あいだ
)
は
何
(
なん
)
だか
詰
(
つま
)
らない
樣
(
やう
)
な
氣分
(
きぶん
)
がして、
徃來
(
わうらい
)
にも
店先
(
みせさき
)
にも
格段
(
かくだん
)
の
注意
(
ちゆうい
)
を
拂
(
はら
)
はなかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
頭
(
あたま
)
の
徃來
(
わうらい
)
を
通
(
とほ
)
るものは、
無限
(
むげん
)
で
無數
(
むすう
)
で
無盡藏
(
むじんざう
)
で、
決
(
けつ
)
して
宗助
(
そうすけ
)
の
命令
(
めいれい
)
によつて、
留
(
と
)
まる
事
(
こと
)
も
休
(
やす
)
む
事
(
こと
)
もなかつた。
斷
(
た
)
ち
切
(
き
)
らうと
思
(
おも
)
へば
思
(
おも
)
ふ
程
(
ほど
)
、
滾々
(
こん/\
)
として
湧
(
わ
)
いて
出
(
で
)
た。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
徃
部首:⼻
8画
來
部首:⼈
8画
“徃”で始まる語句
徃
徃時
徃来
徃復
徃々
徃昔
徃日
徃生
徃診