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差
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たが
ふりがな文庫
“
差
(
たが
)” の例文
来会の途で、ちょうど寺院から帰る子供に逢うごとに、
罵
(
ののし
)
られ石を
抛
(
な
)
げられた。一夕試みに会処を移したが、時刻を
差
(
たが
)
えず犬がその家へ来た。
十二支考:09 犬に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
幸ひに西も東も午後一時何分とか時間に
差
(
たが
)
ひ少なきゆゑ共に
停車塲
(
ステーシヨン
)
に入り道人は西我は東煙は同じ空に
靡
(
なび
)
けど滊車は走る道を
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
しかれども事意と
差
(
たが
)
い容易に志を果たす能わずあえて先の所談を一書として出版するに至る、自ら
憾
(
うら
)
みなき能わず。即ち懐を述べて序文に代う。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
局に臨み交〻争ひ、雌雄未だ決せずば、毫釐も以て
差
(
たが
)
ふ可からず。局勢已に
羸
(
つか
)
れなば、精を専にして生を求めよ。局勢已に弱くば、意を鋭くして侵し
綽
(
と
)
けよ。
囲碁雑考
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
「山東洋、ヨク三承気ヲ運用ス。
之
(
これ
)
ヲ傷寒論ニ対検スルニ、
馳駆
(
ちく
)
範ニ
差
(
たが
)
ハズ。真ニ二千年来ノ一人——」
大菩薩峠:26 めいろの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
▼ もっと見る
齢
(
よわい
)
を
記
(
き
)
するごとに、
殆
(
ほとん
)
ど必ず
差
(
たが
)
っているのは
何故
(
なにゆえ
)
であろうか。
因
(
ちなみ
)
にいうが過去帖にもまた齢八十三としてある。そこでわたくしはこの八十三より逆算することにした。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
謀
(
はかりごと
)
いよいよ出でていよいよ
差
(
たが
)
い、あるいは神奈川に返り、あるいは横浜に赴き、あるいは外艦を
趁
(
お
)
うて羽根田に
抵
(
いた
)
るも、陸上より艦を眺め、陸上より艦を追うのみにして
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
さては
客来
(
きやくらい
)
と言ひしも
詐
(
いつはり
)
にて、
或
(
あるひ
)
は内縁の妻と定れる身の、吾を
咎
(
とが
)
めて邪魔立せんとか、
但
(
ただし
)
は
彼人
(
かのひと
)
のこれ見よとてここに
引出
(
ひきいだ
)
せしかと、今更に
差
(
たが
)
はざりし父が
言
(
ことば
)
を思ひて
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
我獄室の構造も大に世の監獄とは
差
(
たが
)
へり、先づ我が坐する、否坐せしめらるゝ所といへば、天然の巌石にして、余を囲むには堅固なる鉄塀あり、余を繋ぐには鋼鉄の連鎖あり
我牢獄
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
此推測にして
差
(
たが
)
はずば、拿破里はアヌンチヤタが最後の興行とその
合※
(
がふきん
)
の禮とを見るならん。夫人。禁軍の將校たるものゝ
爭
(
いか
)
でか歌妓を
娶
(
めと
)
るべき。そは家を汚すに當るべければ。われ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
北海の魚の味ひ
厚
(
あつき
)
と南海の魚の味ひ
淡
(
うすき
)
の
差
(
たが
)
ひあるがごとし。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
溜り水を瀦というも豕が汚水を好むからだろう。
蘇東坡
(
そとうば
)
仏印と飲んで一令を行うを要す。一庭に四物あり、あるいは
潔
(
きよ
)
くあるいはきたなく韻を
差
(
たが
)
うを得ず。
十二支考:10 猪に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
さては狂人なるよと直行も迷惑したれど、このままにては
逐
(
お
)
ふとも立去るまじきに、
一度
(
ひとたび
)
は会うてとにもかくにも
為
(
せ
)
んと、心ならずも戸を開けば、聞きしに
差
(
たが
)
はぬ
老女
(
ろうによ
)
は
入来
(
いりきた
)
れり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
遠く行く情人の足を蹈み
止
(
とゞ
)
まらすもの、猛く勇む
雄士
(
ますらを
)
の心を弱くするもの、情
差
(
たが
)
ひ
歓
(
よろこび
)
薄らぎたる間柄を
緊
(
し
)
め固うするもの、涙の
外
(
ほか
)
には求めがたし。人世涙あるは原頭に水あるが如し。
山庵雑記
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
主
(
あるじ
)
夫婦を
併
(
あは
)
せて
焼亡
(
しようぼう
)
せし
鰐淵
(
わにぶち
)
が居宅は、さるほど貫一の手に
頼
(
よ
)
りてその跡に改築せられぬ、
有形
(
ありがた
)
よりは
小体
(
こてい
)
に、質素を旨としたれど
専
(
もつぱ
)
ら
旧
(
さき
)
の構造を
摸
(
うつ
)
して
差
(
たが
)
はざらんと
勉
(
つと
)
めしに似たり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
“差”の意味
《名詞》
(サ)ある数から他の数を引いた残りの数。
(サ)違い。隔たり。
(出典:Wiktionary)
差
常用漢字
小4
部首:⼯
10画
“差”を含む語句
差別
差向
差違
差置
差添
差支
脇差
差出
差掛
差異
差上
差遣
差込
差詰
無差別
差入
眼差
差俯向
参差
差閊
...