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堺
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さかひ
ふりがな文庫
“
堺
(
さかひ
)” の例文
そして、疲れて、おまけに少し寒くなりましたので、海岸の西の
堺
(
さかひ
)
のあの古い根株やその上につもった軽石の
火山礫層
(
くゎざんれきそう
)
の処に行きました。
イギリス海岸
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「へエ、諸國の集まり者でございますよ。私は武州川越で、權八は三河の國の才造くづれ、
燕女
(
つばめ
)
は泉州
堺
(
さかひ
)
だと聽いてをりますが」
銭形平次捕物控:210 飛ぶ女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
私はこの話のおしまひに私の生れた
堺
(
さかひ
)
と云ふ街を書いて置きたく思ひます。堺は云ふまでもなく
茅渟
(
ちぬ
)
の海に面した
和泉国
(
いづみのくに
)
の一小都市です。
私の生ひ立ち
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
丹後の人此国の
堺
(
さかひ
)
をいづれば風雨たちまちやむゆゑに、丹後の人や居ると
捜
(
さが
)
すなりといへりと。
南𧮾子
(
なんけいし
)
此事に
遇
(
あひ
)
たりとて記せり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
尋
(
たづ
)
ね出さんと又々
諸國
(
しよこく
)
へ手を
廻
(
まは
)
されけれ共靱負の
在家
(
ありか
)
少しも知ず
其中
(
そのうち
)
西國へ
差出
(
さしいだ
)
されたる
探索
(
たんさく
)
の者より靱負は
泉州
(
せんしう
)
堺
(
さかひ
)
にて
入水
(
じゆすゐ
)
せしと云事を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
平八郎は格之助の師
藤重
(
ふぢしげ
)
の
倅
(
せがれ
)
良左衛門
(
りやうざゑもん
)
、孫
槌太郎
(
つちたらう
)
の両人を呼んで、今年の春
堺
(
さかひ
)
七
堂
(
だう
)
が
浜
(
はま
)
で格之助に
丁打
(
ちやううち
)
をさせる相談をした。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
始
(
はじ
)
めて
河内
(
かはち
)
の
南方
(
なんぽう
)
に
御陵
(
ごりよう
)
がつくられ、
次
(
つ
)
ぎの
仁徳天皇
(
にんとくてんのう
)
から
三代
(
さんだい
)
ばかりは、
昔
(
むかし
)
は
河内
(
かはち
)
の
國
(
くに
)
であつたが
今
(
いま
)
の
和泉
(
いづみ
)
の
國
(
くに
)
の
北方
(
ほつぽう
)
、
堺
(
さかひ
)
の
附近
(
ふきん
)
に
御陵
(
ごりよう
)
が
設
(
まう
)
けられることになりました。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
余は平民社の
編輯室
(
へんしふしつ
)
に
幸徳
(
かうとく
)
、
堺
(
さかひ
)
の両兄と卓を囲んで時事を談ぜり、両兄
曰
(
いは
)
く君が裁判の予想
如何
(
いかん
)
、余曰く
時
(
とき
)
非
(
ひ
)
なり、無罪の判決元より望むべからず、両兄
曰
(
いは
)
く
然
(
しか
)
らば
則
(
すなは
)
ち禁錮
乎
(
か
)
、罰金乎
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
事務官の
堺
(
さかひ
)
といふ、もう白髪をいたゞいた老人が
浮雲
(新字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
堺
(
さかひ
)
の街のあきびとの
恋衣
(新字旧仮名)
/
山川登美子
、
増田雅子
、
与謝野晶子
(著)
徂々
(
ゆき/\
)
て
鬼个島
(
おにがしま
)
の
堺
(
さかひ
)
鬼桃太郎
(旧字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
翌る日、
堺
(
さかひ
)
の町人皆吉が、千二百兩の大金を持つて來て、
觀喜天
(
くわんきてん
)
を受取り、長崎奉行の手を經て、
和蘭
(
オランダ
)
人に引渡されることになりました。
銭形平次捕物控:330 江戸の夜光石
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
私の居ました
堺
(
さかひ
)
女学校と云ひますのは小学校の四年級から直ぐに入れる程度の学校でしたが、本科と裁縫科の二つに分けられて居ました。
私の生ひ立ち
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
丹後の人此国の
堺
(
さかひ
)
をいづれば風雨たちまちやむゆゑに、丹後の人や居ると
捜
(
さが
)
すなりといへりと。
南𧮾子
(
なんけいし
)
此事に
遇
(
あひ
)
たりとて記せり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
そして二人はどっちからもかけ寄って、丁度畑の
堺
(
さかひ
)
で会ひました。善コの家の畑も、茶色外套の豆の木の兵隊で一杯です。
十月の末
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
八畳の間は障子を脱した儘で、ランプも
心
(
しん
)
を引込ませて此部屋に置いてある。その癖蚊屋を弔つて三人の寝てゐる六畳との
堺
(
さかひ
)
の
唐紙
(
からかみ
)
は締めてある。
金貨
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
三ヶの
津構
(
つかまひ
)
にて事落着に及びたり
元來
(
ぐわんらい
)
船乘
(
ふなのり
)
の事なれば夫より
堺
(
さかひ
)
へ
行
(
ゆき
)
船頭となりしが
左右
(
とかく
)
に
博奕
(
かけごと
)
を好み身持惡きゆゑ人に
嫌
(
きらは
)
れつゝ三十歳ばかりに成し
頃
(
ころ
)
船中にて
不※
(
ふと
)
人の
荷物
(
にもつ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
へらへら踊の女役者は云ひ合せたやうに、
何処
(
どこ
)
でも
堺
(
さかひ
)
の大火と云ふやうな
芸題
(
げだい
)
で、具清の人々が火の中を逃げ廻つて死ぬ幕を一幕加へました。
私の生ひ立ち
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
蒔繪
(
まきえ
)
も何んにもなく、
眞鍮
(
しんちう
)
やニツケルを使つた精巧な出來は、その頃九州や
堺
(
さかひ
)
の鍛冶が打つた武骨——だが豪勢な感じのする日本出來の鐵砲ではなく
銭形平次捕物控:155 仏像の膝
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
待て夜食の
支度
(
したく
)
して爰を立出泉州
堺
(
さかひ
)
に着し
知音
(
ちいん
)
の方を尋ねけるに其知音と云は至つて
貧敷
(
まづしく
)
日々人に
雇
(
やと
)
はれ
幽
(
かす
)
かなる
煙
(
けふ
)
りも立兼ねるものなりしが先爰に
匿
(
かく
)
れて
逗留
(
とうりう
)
し能き
傳手
(
つて
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
そして虔十はまるでこらへ切れないやうににこにこ笑って兄さんに教へられたやうに今度は北の方の
堺
(
さかひ
)
から杉苗の穴を掘りはじめました。実にまっすぐに実に間隔正しくそれを掘ったのでした。
虔十公園林
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「泉州堺といふと、ツイそこにお屋敷を持つていらつしやる石崎丹後樣は。長い間
堺
(
さかひ
)
奉行をしてゐたやうだが——」
銭形平次捕物控:210 飛ぶ女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
白壁には
名灸
(
めいきう
)
やら
堺
(
さかひ
)
の街の呉服屋やら
雇人口入所
(
やとひにんくちいれじよ
)
の広告やら
何時
(
いつ
)
でも
貼
(
は
)
られて居るのです。
月夜
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
主人三郎兵衞を差し置いて、あの美しく氣高くさへある内儀が、
堺
(
さかひ
)
の町人に詰め寄つたのは、たいしたことでした。
銭形平次捕物控:330 江戸の夜光石
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「この像を
堺
(
さかひ
)
の町人に賣つたといふ、南蠻人の商人は、江戸へ追つかけて來るやうなことはなかつたでせうか」
銭形平次捕物控:330 江戸の夜光石
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
かつての
堺
(
さかひ
)
奉行、俸祿千五百、役高を加へて三千石の殿樣でしたが、面白くないことがあつて御役御免になり、そのまゝ江戸に引揚げで、無役の閑散な日を送つて居ります。
銭形平次捕物控:210 飛ぶ女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
平次はざつと部屋の中を見廻して、父親の部屋に通ずる
堺
(
さかひ
)
の唐紙などを動かしたりして居ります。部屋の中には鏡臺が一つ、火鉢が一つ、針箱が一つ。あとには何んにもありません。
銭形平次捕物控:150 槍の折れ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
それに
依
(
よ
)
ると江戸では昨今ですが、長崎や
堺
(
さかひ
)
や大阪は隨分前からあつた事らしく、曲者が何うしても擧らないばかりでなく、誘拐された少年少女が、それつ切り死骸さへも現はれないので
銭形平次捕物控:043 和蘭カルタ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「兎に角、やつて見るとしよう。子さらひも、長崎や
堺
(
さかひ
)
や、大阪から
流行
(
はや
)
つて來たことで、江戸では品川寄と深川にあつただけだが、俺の繩張うちへ來ちや放つて置けまい。八、一緒に本町まで行つて見るか」
銭形平次捕物控:043 和蘭カルタ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“堺”の解説
堺(さかい)は、大阪湾に面し、大阪市(大坂)の南に位置する都市。また、その市街地を中心とする政令指定都市。
地名は、方違神社付近がかつて摂津国・河内国・和泉国の3国の「境(さかい)」であったことに由来する。市街地はその西方に形成され、大小路通を境に摂津国住吉郡と和泉国大鳥郡に跨っていた。
(出典:Wikipedia)
堺
漢検準1級
部首:⼟
12画
“堺”を含む語句
堺町
堺筋
堺港
堺原
地堺
堺屋
分堺
堺町人
堺枯川
国堺
堺目
郡堺
落合堺
泉州堺
本町堺筋
悲堺
堺鍛冶
堺見物
堺表
堺藤兵衛
...