“堺筋”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さかいすじ85.7%
さかひすぢ14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
堺筋さかいすじ今橋の事務所から、一とまたぎの距離なので帽子もかぶらずに昇降機に走り込み、電車通りを横切って向う角の三越へけ付けた。
細雪:02 中巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
そして暗く静かなそのころの堺筋さかいすじへ出て夜半と元朝がんちょうここちよく冷たい静寂の空気を味わうのであった。ところがなかなか父が起きて来ない。
堺筋さかひすぢとの交叉点に来た時、坂本はやう/\敵の砲車を認めた。黒羽織くろばおりを着た大男がそれをかせて西へ退かうとしてゐる所である。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
双方から打つ玉は大抵頭の上を越して、堺筋さかひすぢでは町家まちやの看板がはちの巣のやうにつらぬかれ、檐口のきぐちの瓦がくだかれてゐたのである。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)