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嘶
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いなゝ
ふりがな文庫
“
嘶
(
いなゝ
)” の例文
惨
(
さん
)
として馬
嘶
(
いなゝ
)
かず、この間の花は、
磧撫子
(
かはらなでしこ
)
、
蛍袋
(
ほたるぶくろ
)
、
擬宝珠
(
ぎぼうし
)
、姫百合、
欵苳
(
ふき
)
、唐松草等にして、木は百中の九十まで
松属
(
まつぞく
)
の物たり。
霧の不二、月の不二
(新字旧仮名)
/
小島烏水
(著)
到底
(
とて
)
も
此
(
こ
)
の
疲
(
つか
)
れやうでは、
坂
(
さか
)
を
上
(
のぼ
)
るわけには
行
(
ゆ
)
くまいと
思
(
おも
)
つたが、ふと
前途
(
ゆくて
)
に、ヒイヽンと
馬
(
うま
)
の
嘶
(
いなゝ
)
くのが
谺
(
こだま
)
して
聞
(
きこ
)
えた。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
(我国に牛のみつかふ所もあり)雪きゆるの時にいたれば馬もよくしりてしきりに
嘶
(
いなゝ
)
き
路
(
みち
)
にいでんとする心あり
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
擦
(
こす
)
りながら
浴室
(
ふろ
)
に至れば門前に待ち詫びたる馬の高く
嘶
(
いなゝ
)
くにいよ/\慌て
朝餉
(
あさげ
)
の膳に向へば
昨日
(
きのふ
)
鯉の
濃汁
(
こくしやう
)
を
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
創造的勢力は未だ其の
弦
(
つる
)
を張つて
箭
(
や
)
を交ふに至らず、
却
(
かへ
)
つて過去の勢力と、外来の勢力とが、勢を較して、陣前馬
頻
(
しき
)
りに
嘶
(
いなゝ
)
くの声を聞く、戦士の意気甚だ昂揚して
国民と思想
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
▼ もっと見る
妓夫は怒るし、仕末に困つて、何うしようと思つて居ると、裏の馬小屋で、主人が居ないので、三日間食はずに、腹を
減
(
へら
)
して居つた、栗毛の三歳が、物音を聞き付けて、一声高く
嘶
(
いなゝ
)
いた。
重右衛門の最後
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
賢い馬は顔を見返して
嘶
(
いなゝ
)
いた。ワシリは、さすりながらかう云つた。「よしよし。待つてゐろ。今に外して遣る。あした又働いてくれなくてはならないぞ。あしたは
韃靼
(
だつたん
)
の馬と
駈競
(
かけくら
)
をするのだ。」
樺太脱獄記
(新字旧仮名)
/
ウラジミール・ガラクティオノヴィチ・コロレンコ
(著)
馬は馬頭観世音なりはろばろに
嘶
(
いなゝ
)
き来たれば悲しきものを
雲母集
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
牧
(
まき
)
に
嘶
(
いなゝ
)
く
黒駒
(
くろごま
)
も
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
颱風と共に
嘶
(
いなゝ
)
く。
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
嘶
(
いなゝ
)
く駒の声迷ふ
都喜姫
(新字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
嘶
(
いなゝ
)
く
聲
(
こゑ
)
落日
(
らくじつ
)
を
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
凄
(
すさま
)
じく
嘶
(
いなゝ
)
いて
前足
(
まへあし
)
を
両方
(
りやうはう
)
中空
(
なかぞら
)
へ
飜
(
ひるがへ
)
したから、
小
(
ちひさ
)
な
親仁
(
おやぢ
)
は
仰向
(
あふむ
)
けに
引
(
ひツ
)
くりかへつた、づどんどう、
月夜
(
つきよ
)
に
砂煙
(
すなけぶり
)
が
𤏋
(
ぱツ
)
と
立
(
た
)
つ。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
(我国に牛のみつかふ所もあり)雪きゆるの時にいたれば馬もよくしりてしきりに
嘶
(
いなゝ
)
き
路
(
みち
)
にいでんとする心あり
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
やがて、ホテルは
寂然
(
しん
)
として、
遠
(
とほ
)
くで
馬
(
うま
)
の
嘶
(
いなゝ
)
くのが
聞
(
きこ
)
える。
窓
(
まど
)
の
外
(
そと
)
を
赤蜻蛉
(
あかとんぼ
)
。
人参
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
胡場
(
こば
)
北風
(
ほくふう
)
に
嘶
(
いなゝ
)
き、
越鳥
(
ゑつてう
)
南枝
(
なんし
)
に
巣
(
す
)
くふ、
故郷
(
こきやう
)
の
忘
(
わすれ
)
がたきは世界の
人情
(
にんじやう
)
也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
と
前刻
(
さツき
)
馬
(
うま
)
の
嘶
(
いなゝ
)
いたのは
此家
(
こゝ
)
より
外
(
ほか
)
にはないと
思
(
おも
)
つたから
言
(
い
)
つた。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
處
(
ところ
)
へ、
忽
(
たちま
)
ち、
門外
(
もんぐわい
)
、から/\と
車
(
くるま
)
の
音
(
おと
)
、ヒヽンと
馬
(
うま
)
の
嘶
(
いなゝ
)
く
聲
(
こゑ
)
。
人参
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
嘶
漢検1級
部首:⼝
15画
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嘶声
遠嘶
嘶馬
頞嘶叱
馬嘶
高嘶