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唯一
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ゆいつ
ふりがな文庫
“
唯一
(
ゆいつ
)” の例文
斯
(
こ
)
うなると、
唯一
(
ゆいつ
)
の頼みは先輩の三好さんだ。以来年賀状を一枚出したきりで具合が悪かったけれど、仕方がない。私は早速伺って
ガラマサどん
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
唯一
(
ゆいつ
)
の楽しみである鉄砲で鳥をいることも禁じられている、それは一つの発砲で、悪漢どもに知られたくないからだ、春の日がかがやくのに
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
工業的
(
こうぎょうてき
)
の機械を用うる事はなく、
鍬
(
くわ
)
、
鋤
(
すき
)
、
鎌
(
かま
)
などが彼等
唯一
(
ゆいつ
)
の用具であくまでもそれを保守して、新らしい機械などには見向きもしない有様で
農村
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
与八は、みどりのために
蔭
(
かげ
)
になり
日向
(
ひなた
)
になって力を添え、みどりは与八与八と
唯一
(
ゆいつ
)
の頼みにして、二人は
兄妹
(
きょうだい
)
のように親しみを加えてゆきます。
大菩薩峠:01 甲源一刀流の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
もとは、佐倉の佐藤塾で洋方医の病理解剖を勉強していたが、墓から持って来たたったひとつの
髑髏
(
しゃりこうべ
)
が
唯一
(
ゆいつ
)
の標本。
顎十郎捕物帳:14 蕃拉布
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
▼ もっと見る
といって、身をまもる
唯一
(
ゆいつ
)
の愛刀、
般若丸
(
はんにゃまる
)
はそのまえに、卜斎の
足蹴
(
あしげ
)
にはねとばされて、
拾
(
ひろ
)
いとって立つ
間
(
ま
)
はない。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そのころ、この
唯一
(
ゆいつ
)
の、そして最も大きな
慰
(
なぐさ
)
めである通信がどうも今までのように、工合よくはこばなくなった。
三十年後の世界
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
と気が気ではないが、この場合、
猛
(
たけ
)
りたっている鍛冶屋をなだめすかしておいて、そのまに身を抜いて浅草へ走るのが、
唯一
(
ゆいつ
)
の道であると彼女は考えているのだった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
五百羅漢を彫った当羅漢寺の創建者である松雲
元慶
(
げんけい
)
禅師の観音もありましたこと故、私の修業時代は、本所の五ツ目の五百羅漢寺といえば、東京方面における
唯一
(
ゆいつ
)
の修業場であって
幕末維新懐古談:32 本所五ツ目の羅漢寺のこと
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
小走りに駆け入りしは騎馬隊の兵士が常に集まりて酒飲むこの
街
(
ちまた
)
唯一
(
ゆいつ
)
の旗亭なり。
わかれ
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
頃日
(
このごろ
)
聞
(
き
)
く——
當時
(
たうじ
)
、
唯一
(
ゆいつ
)
の
交通機關
(
かうつうきくわん
)
、
江戸
(
えど
)
三度
(
さんど
)
と
稱
(
とな
)
へた
加賀藩
(
かがはん
)
の
飛脚
(
ひきやく
)
の
規定
(
さだめ
)
は、
高岡
(
たかをか
)
、
富山
(
とやま
)
、
泊
(
とまり
)
、
親不知
(
おやしらず
)
、
五智
(
ごち
)
、
高田
(
たかだ
)
、
長野
(
ながの
)
、
碓氷峠
(
うすひたうげ
)
を
越
(
こ
)
えて、
松井田
(
まつゐだ
)
、
高崎
(
たかさき
)
、
江戸
(
えど
)
の
板橋
(
いたばし
)
まで
下街道
(
しもかいだう
)
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
それのみならず
日本地震學會
(
につぽんぢしんがつかい
)
から
出版
(
しゆつぱん
)
せられた
二十册
(
にじつさつ
)
の
報告書
(
ほうこくしよ
)
は、
當時
(
とうじ
)
世界
(
せかい
)
に
於
(
おい
)
て
唯一
(
ゆいつ
)
の
地震學雜誌
(
ぢしんがくざつし
)
であつたのみならず、
收録
(
しゆうろく
)
せられた
材料
(
ざいりよう
)
、ミルン
教授
(
きようじゆ
)
等
(
ら
)
によつて
物
(
もつ
)
せられたる
多
(
おほ
)
くの
論文
(
ろんぶん
)
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
それを思うと、君は腹立たしい気になるかも知れぬが、僕は然し、北沢が投書を依頼したという人には
毫
(
すこし
)
も興味を感じなかったのだ。それよりも北沢の
唯一
(
ゆいつ
)
の目的が知りたくてならなかった。
闘争
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
また青春の
唯一
(
ゆいつ
)
の
効果
(
しるし
)
だ。
ルバイヤート
(新字新仮名)
/
オマル・ハイヤーム
(著)
米友にとってお君は
唯一
(
ゆいつ
)
の
幼
(
おさ
)
な
馴染
(
なじみ
)
であり、お君にとっても米友は唯一の幼な馴染でありました。
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
その白骨をとむらうと
想像
(
そうぞう
)
しえよう、それでもかれは、地図をかいた、その地図は、いまぼくらの
唯一
(
ゆいつ
)
の案内者となり、その洞穴は、いまぼくらの唯一の住宅となった。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
海軍当局の調査も、新聞の報ずるところとは大した相違がなかった。無論、
現場
(
げんじょう
)
付近にいた
唯一
(
ゆいつ
)
の人間である儂は、調査委員会の席上で証言をさせられてこんなことを云った。
恐しき通夜
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
この若い、そして若いがゆえにねばりのすくない栄三郎の心をひきたたせて、そばから怠らずはげましているのが、
唯一
(
ゆいつ
)
の助太刀、同時に今は友であり師である蒲生泰軒先生であった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
以上
(
いじょう
)
の
縄取
(
なわど
)
りによれば、
多摩
(
たま
)
の
長流
(
ちょうりゅう
)
を
唯一
(
ゆいつ
)
のたのみとし、
武蔵野
(
むさしの
)
の
平地
(
へいち
)
と上流の
敵
(
てき
)
にのみ
備
(
そな
)
えをおかるるお考えのようにぞんずるが、かりに、
御岳
(
みたけ
)
の
裏
(
うら
)
にあたる
御前山
(
おんまえさん
)
へ
奇兵
(
きへい
)
をさし向け
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
とお母さんはそれが
唯一
(
ゆいつ
)
の用向きのように訊いた。
求婚三銃士
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
宇津木兵馬は残念の余り、張り詰めた勇気も一時に砕くるの思いでしたが、ここに
唯一
(
ゆいつ
)
の手がかりというのは、机竜之助が芹沢鴨に宛てた書面一通を発見したことで、その中に
大菩薩峠:02 鈴鹿山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
孔明に代って従ってきた
唯一
(
ゆいつ
)
の軍師である。
三国志:09 図南の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
正しい理解は、混乱を救う
唯一
(
ゆいつ
)
の手だ
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
剣道の話のみは、竜之助の気をそそる
唯一
(
ゆいつ
)
のものです。
大菩薩峠:03 壬生と島原の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
唯
常用漢字
中学
部首:⼝
11画
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
“唯一”で始まる語句
唯一人
唯一言
唯一不二
唯一無二
唯一目
唯一神
唯一箇
唯一者
唯一論
唯一神道名法要集