“奇兵”の読み方と例文
読み方割合
きへい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
で、かれ一りゅう反間苦肉はんかんくにくさくをほどこし、奇兵きへいをだして、躑躅ヶ崎の館をうばった。それは、伊那丸いなまるが京都へいっているあいだのできごとであった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さて蔦之助つたのすけどの、そこもとは残る十七名の兵をもって、一隊の弓組ゆみぐみをつくり、殿堂をかこい嶮所けんしょに登ってくるわのなかへ矢をこみ、ときにおうじ、変にのぞんで、奇兵きへいとなって討ちこまれい!
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
敵は野武士のぶしといいながら、神変しんぺんふしぎな少女の陣法によってうごくもの、これすなわち奇兵きへいでござる。あなどってそのさくにおちいるときは、殿のおいのちとてあやうきこと明らかでござりまする
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)