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五人
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ごにん
そのうちで、
夜も
晝もぶっ
通しに
家の
側を
離れずに、どうにかして
赫映姫に
逢つて
志を
見せようと
思ふ
熱心家が
五人ありました。
それでも
五人や十人ぐらゐ
一時に
渡つたからツて、
少し
揺れはしやうけれど、
折れて
落つるやうな
憂慮はないのであつた。
それでも、どうにかして
赫映姫を
自分の
妻にしようと
覺悟した
五人は、それ/″\いろいろの
工夫をして
註文の
品を
見つけようとしました。
乘組の
人員は、
五人が
定員で、
車内には
機械室の
外に、
二個の
區劃が
設けられ、
一方は
雨露を
凌ぐが
爲めに
厚さ
玻璃板を
以て
奇麗に
蔽はれ、
床上には
絨壇を
敷くもよし、
毛布位いで
濟ますもよし
五人のうちであまりものいりもしなかつた
代りに、
智慧のないざまをして、
一番慘い
目を
見たのがこの
人です。