二尺にしやく)” の例文
その二尺にしやくほどした勾配こうばい一番いちばんきふところえてゐる枯草かれくさが、めうけて、赤土あかつちはだ生々なま/\しく露出ろしゆつした樣子やうすに、宗助そうすけ一寸ちよつとおどろかされた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
がいむらさきしやべて四十里しじふり歩障ほしやうつくれば、そうにしきへてこれ五十里ごじふりる。武帝ぶていしうとちからへて、まけるなとて、珊瑚樹さんごじゆたか二尺にしやくなるをたまふ。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
日本につぽんきつね日本につぽん固有こゆうのものでやまあなんでゐます。からだ二尺にしやくぐらゐでながく、からだの半分はんぶん以上いじようもあります。食物しよくもつおも野鼠のねずみですが、人家じんかちかいところではにはとりなどをかすめることもあります。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
かしこまりて何某なにがしより、鳥籠とりかごたか七尺しちしやくなが二尺にしやくはゞ六尺ろくしやくつくりて、溜塗ためぬりになし、金具かなぐゑ、立派りつぱ仕上しあぐるやう作事奉行さくじぶぎやう申渡まをしわたせば、奉行ぶぎやう其旨そのむねうけたまはりて、早速さつそく城下じやうかより細工人さいくにん上手じやうずなるを召出めしいだし
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)