じやう)” の例文
新字:
はがらず迷信家めいしんか信仰心しんこうしん喚起よびおこし、あるひまた山師輩やましはいじやうずるところとなつて、たちまちのうち評判ひやうばん大評判おほひやうばん『お穴樣あなさま』とび『岩窟神社がんくつじんじや』ととなへ、參詣人さんけいにんきもらず。
櫻木大佐等さくらぎたいさらは二十四夜半やはん電光艇でんくわうていじやうじて、本島ほんたうはなれ、その翌日よくじつ拂曉ふつぎようには、橄欖島かんらんたう島蔭しまかげ到着たうちやくする約束やくそく
……で、恩人おんじんふ、おんじやうじ、なさけ附入つけいるやうな、いやしい、あさましい、卑劣ひれつな、下司げすな、無禮ぶれいおもひが、うしてもこゝろはなれないものですから、ひとり、みづかはゞかられたのでありました。
雪霊記事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
其後そのゝち一高軍いつかうぐんもの見事みごと復讎ふくしゆうげたであらうが、いまだならばわたくしひそかに希望きぼうしてるのである、他日たじつ我等われらこの孤島こたうつて日本につぽんかへつたのち武村兵曹たけむらへいそう軍艦ぐんかんじやう
約束やくそくには、櫻木大佐さくらぎたいさ日出雄少年等ひでをせうねんらともに、海底戰鬪艇かいていせんとうていじやうじて朝日島あさひじまはなれ、ひそかに橄欖島かんらんたういたりて、吾等われら兩人りようにん應援おうゑんを、今日けふか、明日あすかと、くらことであらうが。