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げらく
併し
此節は
門並道具屋さんが
殖まして、
斯様な
品は
誰も
見向もしないやうになりましたから、
全然値がないやうなもんでげす、
何うも
酷く
下落をしたもんで。
銀価の
下落を
心配する
苦労性、
月給の
減額に
気を
揉む
神経先生、
若くは
身躰にもてあます
食もたれの
豚の
子、
無暗に
首を
掉りたがる
張子の
虎、
来つて此
説法を
聴聞し而してのち
文学者となれ。
これを
是れ知らずして
自から心を
悩ますは、
誤謬の
甚しき者というべし。故に有形なる身分の
下落昇進に心を関せずして、無形なる士族固有の品行を
維持せんこと、余輩の
懇々企望するところなり。
其の
後も
低落して十二
月末には百六十二・九九となり六
月に
比べて十三・三二
即ち七
分五
厘餘の
下落となつたのである。