“やくにん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
役人73.2%
吏人4.9%
官吏4.9%
警吏2.4%
吏2.4%
吏事2.4%
官司2.4%
小吏2.4%
捕吏2.4%
有司2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
浴衣(ゆかた)を着(き)た髪(かみ)の白い老人(ろうじん)であった。その着こなしも風采(ふうさい)も恩給(おんきゅう)でもとっている古い役人(やくにん)という風だった。蕗(ふき)を泉(いずみ)に浸(ひた)していたのだ。
泉ある家 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
李儒は大股に去って、捕囚庁(ほしゅうちょう)の吏人(やくにん)を呼びあつめ、物々しい活動の指令を発していった。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
矢庭(やには)に引捕(ひつとら)へて官(くわん)に訴(うつた)へると二の句(く)もなく伏罪(ふくざい)したので、石の在所(ありか)も判明(はんめい)した。官吏(やくにん)は直(す)ぐ石を取寄(とりよ)せて一見すると、これ亦た忽(たちま)ち慾心(よくしん)を起(おこ)し、これは官(くわん)に没收(ぼつしう)するぞと嚴(おごそ)かに言(い)ひ渡(わた)した。
石清虚 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
「盗賊は、まだ捕(つかま)らぬか。はて、のろまな警吏(やくにん)だ」と、後ろへ供につれている童(わっぱ)のような小男——蜘蛛太(くもた)を顧みてにやりと笑っていた。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
丘の上の破(や)れ果てた御堂の縁に、彼が易々(やすやす)と木の葉虫のようにごろりと横になったころ、一方の警吏(やくにん)は、月輪家の裏門の戸をどんどんとたたいていた。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
其処には児を抱いた若い女が児と同時(いっしょ)に死んでいるのを、晋陽の府廨(やくしょ)から来た吏(やくにん)が検案(けんあん)しているところであった。廷章は狂気(きちがい)のようになって叫んだ。
竇氏 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
関の吏事(やくにん)は、そういって曹操が何と云いのがれようとしても、耳を貸さなかった。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
然(しか)るに後年(こうねん)、京城(けいじやう)の諸士(しよし)にして、かの北狄(ほくてき)の囘文(くわいぶん)を受(う)けたるもの少(すくな)からず、事(こと)顯(あら)はるゝに及(およ)びて、官司(やくにん)、其(そ)の密使(みつし)を案討(あんたう)するに、無足(むそく)の婦人(ふじん)即(すなは)ち然(しか)り、然(しか)も奸黨(かんたう)の張本(ちやうほん)たりき。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
白く降埋(ふりうず)んだ往来には、人や馬の通る痕(あと)が一条(ひとすじ)赤く染(つ)いている——その泥交(どろまじ)りの雪道を、おつぎさんの凍った身体は藁蓆(むしろ)の上に載せられて、巡査小吏(やくにん)なぞに取囲まれて、静に担がれて行きました。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
それに都会の秩序がだんだんに整ってきて、六波羅の捕吏(やくにん)たちの追うこともきびしくなった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
古ギリシアの人が獅のために刺(とげ)を抜きやり、のち罪獲て有司(やくにん)その人を獅に啖わすとちょうど以前刺を抜いてやった獅であって一向啖おうとせず、依って罪を赦された話は誰も知るところだ。