吏人やくにん)” の例文
布き、門下には吏人やくにんも多く、国には財があります。袁紹叛旗はんきを立てたりと聞えれば、山東の国々ことごとく騒いで、それらが、一時にものをいいますぞ
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
李儒は大股に去って、捕囚庁ほしゅうちょう吏人やくにんを呼びあつめ、物々しい活動の指令を発していった。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その張飛が、熟柿じゅくしのような顔をして、に乗って歩いていた。町中の者は、県の吏人やくにんなので、驢と行きちがうと、丁寧に礼をしたが、張飛は、驢の上から落ちそうな恰好して、居眠っていた。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「袁紹は元来、漢の名将の後胤こういんであるのみでなく、父祖四代にわたって、三公の重職に昇り、門下にはまた、四方に良い吏人やくにんが多い。その名望地位から見ても、袁紹こそ盟主として恥かしくない人物ではあるまいか」
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)