“はがみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
歯噛37.1%
切歯31.4%
切齒11.4%
歯咬8.6%
齒噛2.9%
歯切2.9%
片紙2.9%
齒切2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
米友は歯噛はがみをしました。僅かの間に畜生どもにばかにされたかと思うと、米友の気象ではたまらないのであります。
大菩薩峠:15 慢心和尚の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
たとえ中途で取殺されるまでも、おまいりをせずにくものかと、切歯はがみをして、下じめをしっかりとしめ直し、雪駄せったを脱いですたすたと登り掛けた。
湯女の魂 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
切齒はがみする若者わかものもあるといふさはぎ、たれいふとなく『日本人につぽんじんてつの一しゆである、如何いかんとなればくろ堅固けんごなるゆゑに。』などゝ不思議ふしぎなる賞讃しようさんをすらはくして、一わたくしはな餘程よほどたかかつたが
呼べばこだまは返せども、雲はゆうにして彼はこたへず。歯咬はがみして貫一は後を追ひぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
致しませうと吉六息切いきせき立戻たちもどり一じふを小夜衣へ話せば小夜衣仰天ぎやうてんの伯父さんの惡巧わるだくみ大事の/\若旦那を愛想盡あいそづかしをさせるとは思へば/\うらめしと齒噛はがみ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
其手を取て突除つきのけつゝ見相けんさうかへて忠兵衞さん扨は其朝長庵が傘をもさゝず天神樣の裏門前うらもんまへにてあはれし時口きかれたは確乎たしか證據しようこ夫程證據の有事をなどて今日迄つゝまれしや情なき忠兵衞殿無念々々むねん/\齒噛はがみ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
梓は歯切はがみをして、と寄って、その行為おこないなじったが、これに答えた警官のことばは、極めて明瞭に、且つ極めて正当なものであった。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と投げ出す片紙はがみ書面しょめん。孝助は手に取上とりあげて読みくだすに
打れて眞逆まつさかさまに倒るゝをお花はすかさず駈寄かけよつて左のうで打落うちおとせば吾助はおきんと齒切はがみを爲す友次郎お花忠八諸共もろとも押重おしかさなり十分止めを刺貫さしとほし終に首を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)