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歯噛
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はがみ
ふりがな文庫
“
歯噛
(
はがみ
)” の例文
旧字:
齒噛
云い返そうと思うけれど吃る癖が出たから、それが邪魔をして反対に云いくるめられるのは必定、
歯噛
(
はがみ
)
をした団兵衛
だだら団兵衛
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
米友は
歯噛
(
はがみ
)
をしました。僅かの間に畜生どもにばかにされたかと思うと、米友の気象ではたまらないのであります。
大菩薩峠:15 慢心和尚の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
夏姫を娶ろうとして巫臣にとめられ、結局其の巫臣に女をさらわれて了った楚の子反は
歯噛
(
はがみ
)
をして口惜しがった。
妖氛録
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
「訊くな。訊くな。汚らはしい。
俺
(
わし
)
達を侮辱してゐる。
俺
(
わし
)
ばかりではない、お前までも侮辱してゐるのだ。」と、
歯噛
(
はがみ
)
をしないばかりに激昂してゐるのだつた。
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
塚田巡査は
歯噛
(
はがみ
)
をした。
微傷
(
かすりきず
)
ではあるが、
其
(
そ
)
の手首からは血が流れていた。
他
(
た
)
の二三人も顔や手の傷を眺めながら、失望と疲労との為に
霎時
(
しばらく
)
は
茫然
(
ぼんやり
)
と立っていた。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
▼ もっと見る
と
震
(
ふる
)
えて
袴
(
はかま
)
の間へ手を入れ、松蔭大藏は
歯噛
(
はがみ
)
をなして居りましたが、最早
詮方
(
せんかた
)
がないと諦め、平伏して
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
とて
越中
(
ゑつちう
)
が
頭
(
かしら
)
を
撫
(
な
)
でゝ
見
(
み
)
、
舌
(
した
)
赤
(
あか
)
くニヤリと
笑
(
わら
)
ひ、
人
(
ひと
)
さし
指
(
ゆび
)
に
鼻油
(
はなあぶら
)
を
引
(
ひい
)
て、しつぺい
張
(
はら
)
んと
歯噛
(
はがみ
)
をなし
立上
(
たちあが
)
りし
面貌
(
つらがまへ
)
——と
云々
(
うんぬん
)
。
恁
(
かく
)
てこそ
鬼神
(
きじん
)
と
勇士
(
ゆうし
)
が
力較
(
ちからくら
)
べも
壮大
(
そうだい
)
ならずや。
怪力
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ガニマール刑事は無念の
歯噛
(
はがみ
)
を食いしばって
口惜
(
くや
)
しがった。
探偵小説アルセーヌ・ルパン
(新字新仮名)
/
モーリス・ルブラン
(著)
もう
歯噛
(
はがみ
)
をしても間に合わない。
地中魔
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「訊くな。訊くな。
汚
(
けが
)
らわしい。
俺
(
わし
)
達を侮辱している。
俺
(
わし
)
ばかりではない、お前までも侮辱しているのだ。」と、
歯噛
(
はがみ
)
をしないばかりに
激昂
(
げっこう
)
しているのだった。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
忠一も
歯噛
(
はがみ
)
をして追った。重太郎は狐のように雪を飛んで、早くも門外まで逃げ去った。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
と
呼吸
(
いき
)
の下でいって、いい続けて、時々
歯噛
(
はがみ
)
をしていた少年は、耳を
澄
(
すま
)
して、聞き果てると、しばらくうっとりして、早や死の色の宿ったる
蒼白
(
そうはく
)
な
面
(
おもて
)
を
和
(
やわら
)
げながら、
手真似
(
てまね
)
をすること三度ばかり。
註文帳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
……
勢
(
いきおい
)
はさりながら、もの
凄
(
すご
)
いくらい庭の雨戸を圧して、ばさばさ鉢前の南天まで押寄せた敵に対して、
驚破
(
すわ
)
や、
蒐
(
かか
)
れと、木戸を開いて切って
出
(
い
)
づべき矢種はないので、
逸雄
(
はやりお
)
の面々
歯噛
(
はがみ
)
をしながら
第二菎蒻本
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「無論、𤢖です。𤢖の仕業です。」と、市郎は
歯噛
(
はがみ
)
をした。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
青年
(
わかもの
)
は
半狂乱
(
はんきやうらん
)
の
躰
(
てい
)
で、
地韜
(
ぢだんだ
)
を
踏
(
ふ
)
んで
歯噛
(
はがみ
)
をした。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
歯
常用漢字
小3
部首:⽌
12画
噛
漢検準1級
部首:⼝
15画
“歯”で始まる語句
歯
歯痒
歯牙
歯齦
歯朶
歯軋
歯並
歯咬
歯切
歯磨