“のんき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
暢気47.0%
呑気44.8%
暢氣5.3%
呑氣1.6%
長閑気0.6%
延氣0.2%
長閑0.2%
閑散0.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
風が稍々やや追手おひてになつたので、船頭は帆を低く張つて、濡れた船尾ともの処で暢気のんきさうに煙草を吸つて居る。
(新字旧仮名) / 田山花袋(著)
すると、その声に答えるかのように、この劇しい風雨の中で、さも暢気のんきそうに歌うたう声が手近の所から聞こえて来た。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
戦争中、そんな余裕は無いように思われるが、併し昔の戦争は、呑気のんきなところもあるから、そんな事があったかも知れない。
姉川合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
地方から東京へ初めて出た人が須田町の踏切でうろうろするのは巴里パリイに比べると余程よほど呑気のんきである。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
そんな暢氣のんきなことを言ふのでした。どんな巧妙な詭計トリツクも時の力の前には崩壞することを平次は知つてゐたのです。
それから得體の知れない髯文字ひげもじがベタ一面につてあつたのを、暢氣のんきなガラツ八は、自分の煙草入れに附けて
今の人の手にする文學書にはヸーナスとかバツカスとかいふ呑氣のんきな名前はあまり出て來ないやうです。
『伝説の時代』序 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
全く無神經らしい健康な女を見てゐると、おつさんのやうなぢいさんでも、何の交換條件も無しに身を任せさうな氣もして、三田の心は呑氣のんきになつた。
大阪の宿 (旧字旧仮名) / 水上滝太郎(著)
けれども先輩達は長閑気のんきに元気に溌溂はつらつと笑い興じて、田舎道いなかみちを市川の方へあるいた。
野道 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
こんな長閑気のんき仙人せんにんじみた閑遊かんゆうの間にも、危険は伏在ふくざいしているものかと、今更ながら呆れざるを得なかった。
野道 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
延氣のんきことつてつたが、其實そのじつ船幽靈ふないうれいならぬ海賊船かいぞくせんが、あのへん暗礁あんせうわがふね誘引おびせやうと企圖くわだつたのかもれぬ。
夕日ゆふひしづころ櫻木大佐さくらぎたいさ武村兵曹たけむらへいそうも、いたつかれてかへつてたが、終日しうじつ延氣のんきあそんだ吾等われら兩人りやうにんかほの、昨日きのふよりは餘程よほどすぐれてへるとて、大笑おほわらひであつた。
この広い家に年のいかないもの二人きりであるが、そこは巡査おまわりさんも月に何度かしか回って来ないほどの山間やまあい片田舎かたいなかだけに長閑のんきなもので
雁坂越 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
畠を作ったり、鶏を飼ったりした八年間の田園生活、奈何どんなにそれが原の身にとって、閑散のんきで、幽静しずかで、楽しかったろう。
並木 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)