長閑気のんき)” の例文
自分は何となく少しテレた。けれども先輩達は長閑気のんきに元気に溌溂はつらつと笑い興じて、田舎道いなかみちを市川の方へあるいた。
野道 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
こんな長閑気のんき仙人せんにんじみた閑遊かんゆうの間にも、危険は伏在ふくざいしているものかと、今更ながら呆れざるを得なかった。
野道 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
長閑気のんきで斯して遊びに来るとは、清吉おまへもおめでたいの、平生いつも不在るすでも飲ませるところだが今日は私は関へない、海苔一枚焼いて遣るも厭なら下らぬ世間咄しの相手するも虫が嫌ふ
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
長閑気のんきでこうして遊びに来るとは、清吉おまえもおめでたいの、平生いつも不在るすでも飲ませるところだが今日は私はかまえない、海苔のり一枚焼いてやるも厭ならくだらぬ世間咄せけんばなしの相手するも虫が嫌う
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)