“のどか”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ノドカ
語句割合
長閑96.4%
1.4%
悠閑0.4%
晴和0.4%
泰平0.4%
長閑気0.4%
閑和0.4%
閑静0.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今まで長閑のどかそうにかかっていたたこの影もいつか夕鴉ゆうがらすの黒い影に変わって、うす寒い風が吹き出して来た。
箕輪心中 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
ようやく生き残って東京に帰った余は、病に因ってわずかにけえたこの長閑のどかな心持を早くも失わんとしつつある。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
春日ののどかなる趣は、ありふれた小鳥のさえずりよりも、雞の鳴声よりも、かえってこの雉子の声において深められたかの感がある。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
清々冷々の玄風げんぷうを迎へ、たいしづかに心のどかにして、冥思を自然の絶奥ぜつおくに馳せて
三日幻境 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
それは、又右衛門にも、せぬらしい。といって、手紙の内容は、至って悠閑のどかな消息に過ぎない。内密の用事でとか、折入ってとかいう言葉は見えなかった。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
後、天が全世界を己の如く晴和のどかならしめんと思ひし時に近き頃、ローマの意に從ひて、チェーザレこれを取りたりき 五五—五七
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
それにこの山里では、お嫁取りの飲み明かし歌い明かし、そぞろにその泰平のどかさにほほ笑まれるのであったが、その来る嫁というのが甲州八幡村と聞いて竜之助は、また思わでものことを思わねばならぬ。
大菩薩峠:08 白根山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
序幕山崎街道立場たてばの場は明智の雑兵の乱暴を羽柴はしばの侍が制する処なるが合戦中の事としては、百姓が長閑気のどかに酒を呑み女にたわむるるなど無理なる筋多し。
その時南から吹く温かい風に誘われて、閑和のどかがくが、細く長く、遠くの波の上を渡って来た。
永日小品 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
押しつけるような閑静のどかのなかを、直ぐ前の御成おなり街道をゆく鳥追いの唄三味線が、この、まさに降らんとする血の雨も知らず、正月はる得顔えがおに、呑気のんきに聞えて来ていた。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)