“そのとき”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ソノトキ
語句割合
其時59.8%
爾時33.9%
登時1.8%
当時1.8%
其時代0.9%
爾來0.9%
發時0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
其時(そのとき)小犬(こいぬ)ほどな鼠色(ねづみいろ)の小坊主(こばうず)が、ちよこ/\とやつて来(き)て、啊呀(あなや)と思(おも)ふと、崖(がけ)から横(よこ)に宙(ちゆう)をひよいと、背後(うしろ)から婦人(をんな)の背中(せなか)へぴつたり。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
何も彼(か)も忘れ果てて、狂気の如く、その家(や)を音信(おとず)れて聞くと、お柳は丁(ちょう)ど爾時(そのとき)……。あわれ、草木も、婦人(おんな)も、霊魂(たましい)に姿があるのか。
木精(三尺角拾遺) (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
登時(そのとき)大岡忠相ぬし再度(ふたゝび)元益に向ひて云やう其方親子(おやこ)は庄兵衞の殺されたるより其の敵(かたき)を討(うつ)て呉(くれ)よと願ひ出たるをり武左衞門親子(おやこ)の者は正(まさ)しく庄兵衞を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
一体(いったい)あちらの人は、夜寝床に就(つ)く前になると、一般に蝋燭(ろうそく)を燭(とも)す習(なら)わしであるのだが、当時(そのとき)恰度(ちょうど)その部屋の中に、或る血だらけの顔の人が、煙の如く影の如く何(ど)うしても見えるというのだ。
不吉の音と学士会院の鐘 (新字新仮名) / 岩村透(著)
燈火(ともしび)の下(もと)に書物(しよもつ)を開(ひ)らき、膝(ひざ)に抱(いだ)きて畫(ゑ)を見(み)せ、これは何時何時(いつ/\)の昔(むか)し何處(どこ)の國(くに)に、甚樣(じんさま)のやうな剛(つよ)き人(ひと)ありて、其時代(そのとき)の帝(みかど)に背(そむ)きし賊(ぞく)を討(う)ち、大功(たいこう)をなして此畫(このゑ)は引上(ひきあげ)の處(ところ)
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
かくて姫は此世を隱れましゝなり。爾來(そのとき)尼院に連(つらな)れる廊道(わたどのみち)の前なる黒漆の格子擧(あが)りて、式の白衣を着たる一群の尼達現れ、高く天使の歌を歌ふ。僧官(エピスコポス)は姫の手を取りて扶(たす)け起しつ。
上(あげ)よと云ければ和吉(わきち)は番茶を茶碗(ちやわん)に汲(く)みイザと計りに進めけり發時(そのとき)主個(あるじ)は此方に向ひ御用の筋(すぢ)は如何なる品と問へば元益茶碗(ちやわん)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)