“このこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
此子53.8%
此娘19.2%
此児7.7%
此兒7.7%
7.7%
斯児3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なみだをかくして見出みいだせば此子このこ、おゝたともはれぬ仕義しぎなんとせん、あねさま這入はいつてもかられはしませぬか、約束やくそくものもらつてかれますか
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
随分不器量なだつたが、ミハイロは女に掛けては贅沢でないから、此娘このこが道具を持つてそばへ来た時から全然すつかり気に入つてしまつて、頭巾の蔭からぢろりかほを見られた時には、何だか恍然ぼつとなつた……はて
椋のミハイロ (新字旧仮名) / ボレスワフ・プルス(著)
幼児をさなごだまつて、あたしをつめてくれた。この森蔭もりかげはづれまであたしは一緒いつしよつてやつた。此児このこふるへもしずにあるいてく。つひにそのあかかみが、とほひかりえるまで見送みおくつた。
元來もとよりぷくつゐなかそだちて他人たにんぜずのおだやかなるいへうちなれば、さして此兒このこ陰氣いんきものに仕立したてあげるたねけれども、性來せいらいをとなしきうへこともちひられねば兎角とかくもののおもしろからず
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
このこたちまち江戸の報を得るに、尾、水、越、薩、まさに襲いて彦根の大老を誅せんとすと。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
『まあ、斯児このこ兄姉中きやうだいぢゆうで一番仕様が無え——もうすこし母さんの言ふことを聞くやうだと好いけれど。』
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)