“きんし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
金糸39.7%
金鵄24.1%
金絲6.9%
禁止6.9%
金紙6.9%
勤仕3.4%
勤子1.7%
巾笥1.7%
琴糸1.7%
菌糸1.7%
金枝1.7%
金紫1.7%
金翅1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
猩々緋しょうじょうひの服の上に、もう一重ひとえ草色繻子じゅすの肩ぎぬを着ていたが、その背には「ひときり」の一字が大紋みたいに金糸きんし刺繍ぬいとりしてあるのであった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
(左の脇腹に擦過傷かすりきずを一つ負うただけで、金鵄きんし勲章をもらって、人からは日露戦争の勇士だの、なんだのと云われるが、なにが面白い)
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
この帶止おびどめはほそのような金絲きんしきんつぶでもつて獅子しゝかたちをつくり、それに寶石ほうせきをちりばめたこまかい細工さいくは、今日こんにちでもたやすく出來できないとおもはれるほどすぐれたものであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
それは気力きりょくと、権力けんりょくにおける自信じしんとがりぬので。命令めいれい主張しゅちょう禁止きんし、こううことはすべかれには出来できぬ。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
着いたとき彼女は、胸からすそにかけて派手な秋草模様のついた絽縮緬ろちりめん単衣ひとえに、けばけばしく金紙きんし銀紙ぎんしを張りつめた帯を背負っていた。
諏訪大明神画詞えことばの中につまびらかに見えている花会はなのえの式の如きも、七日八日の両日に分って右左の頭役とうやくこれを勤仕きんしし、社僧これに干与したにもかかわらず、まさしく神事であったことが分る。
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
倭名鈔は、醍醐天皇の第四皇女勤子きんし内親王の仰せによって、源順が奉ったといわれている。平安朝盛期に源為憲の『口遊くゆう』という書物——純然たる辞書ではないが、性質は似ている——が出た。
辞書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
こう成って巾笥きんしに蔵すること年ありて後、永楽十年十一月、自序を附して公刊す。今これを読むに、大抵たいてい禅子の常談にして、別に他の奇無し。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
……それでは貴方だったのじゃな? なよたけの愛の琴糸きんしをふるわせるまことの心を持った若者は貴方だったのじゃな?……そう云えば、なよたけは近頃
なよたけ (新字新仮名) / 加藤道夫(著)
いまはすっかり青ぞらにかわったその天頂てんちょうから四方の青白い天末てんまつまでいちめんはられたインドラのスペクトルせいの網、その繊維せんい蜘蛛くものより細く、その組織そしき菌糸きんしより緻密ちみつ
インドラの網 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
はす咲く池は子を呑んで、金枝きんしの門にお傅役もりやくぐれ込むこと
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのほか、彼につながる一門の長幼縁者は端にいたるまで、みな金紫きんし栄爵えいしゃくにあずかって、わが世の春に酔っていた。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
地闊ちかつ星 摩雲金翅きんし 欧鵬
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)