“きんじ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
近侍41.9%
金字16.3%
矜持9.3%
近時9.3%
衿持4.7%
金地4.7%
勤仕2.3%
勤侍2.3%
近事2.3%
近仕2.3%
(他:2)4.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
——いずれも御気に入りの近侍きんじの林四門七と、永井大三郎と、石川六四郎と、そうして多々羅たたら半兵衛の四人だった。
十万石の怪談 (新字新仮名) / 佐々木味津三(著)
そこで王の屋敷へいってみると鶉を持った人達が内庭にあふれていた。そして、暫くして王が御殿に出ると近侍きんじの者がいった。
王成 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
きざはしの下に立って、仰ぐと、典雅温優てんがおんゆうなる弁財天べんざいてん金字きんじふちして、牡丹花ぼたんかがくがかかる。
七宝の柱 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
牡丹うゑ君まつ家と金字きんじしてかどに書きたる昼の夢かな
舞姫 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
矜持きんじそのもののような融川が弟子に鼻柱を挫かれて嚇怒かくどしない筈がない。
北斎と幽霊 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
超然として自ら矜持きんじする所のものをっていた。
近時きんじ此方面このほうめん研究けんきゆうがわが日本につぽんおいおほいにすゝんでた。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
これは近時きんじ建築けんちくたいする世人せじん態度たいどきはめて眞面目まじめになり
建築の本義 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
「では、頭取!」と妻は一文なしになりながらもなお未だ伯爵夫人のおごりと衿持きんじとを失わず、蒼白なる顔は冷たいながらいよいよ美玉の輝きを増して、慇懃いんぎんを極めた私の結婚の申込みを受諾した。
陰獣トリステサ (新字新仮名) / 橘外男(著)
はげしい衿持きんじを持っているものと見え、コン吉とタヌが口をすっぱくし、甘くし、木琴のように舌を鳴らして喰べて見せても、一向に動ずる気色がないばかりか、最後に差し出したヴァニイル入りのクレエムなどは、皿のまま放りあげられ
すると、びっくりしたのか、彼方の男は立ちどまった。そして、金地きんじに日の丸の軍扇ぐんせんをひらいて、頭のうえに振りかざしながら、
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
近く前方の右と左には金地きんじ唐獅子からししの壁画、四方の欄間には百種百様の花鳥と波浪の彫刻を望み
霊廟 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「主取りはもうこりこりじゃて、固苦しい勤仕きんじは真平じゃ。天涯独歩てんがいどっぽ浪人ろうにんの境涯が、身共には一番性に合うとる。はっはっは。」
「さて。御警固の儀も、ここからは、それがしの手を離れて、隠岐の配所における一切まで、これなる清高が代って、朝夕、勤侍きんじつかまつることと相なりますゆえ、道誉同様に、何なと仰せつけ下しおかれますように」
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
姦言かんげんかざり、近事きんじり、時勢を窺伺きしし、便べんはしげきに投じ、冨貴ふうきを以て、志とす。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
始終、つつましく、彼に近仕きんじしていた佐々木道誉は、高時が、小御所の座所にもどると、あらたまって、いとまをねがった。——近江へお返し給わりたいといい出したものである。
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
わかつた、松葉屋まつばやのおいねいもうと金次きんじ待合まちあひを出したと聞きましたが。
七福神詣 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
「さきに九錫きゅうしゃくの栄をうけて、魏公の金璽きんじを持たれたのは、いわゆる人臣の位を極めたというもの。その上なお、魏王の位に進まれたら、俗にいう、天井を衝いて、人心の反映は、決して、曹丞相によい結果はもたらさないでしょう。あなた方にしても、それでは贔屓ひいきのひき倒しということになろう」
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)