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金鵄
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きんし
ふりがな文庫
“
金鵄
(
きんし
)” の例文
功六級の
金鵄
(
きんし
)
勳章と、勳七等の青色桐葉章を得意氣にぶら下げた動物學の先生の稚氣、それ等は寧ろ氣持の好い先生達の愛嬌だつた。
猫又先生
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
(左の脇腹に
擦過傷
(
かすりきず
)
を一つ負うただけで、
金鵄
(
きんし
)
勲章をもらって、人からは日露戦争の勇士だの、なんだのと云われるが、なにが面白い)
春心
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
金鵄
(
きんし
)
勲章です。もしこの地図が米国の参謀本部で作製されたもので、その中の一枚を団長が貰っていたものの写しとすれば非常なものです。
暗黒公使
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
浪さんが上れたら、
金鵄
(
きんし
)
勲章をあげるよ。そらあ
急嶮
(
ひど
)
い山だ、
鉄鎖
(
かなぐさり
)
が十本もさがってるのを、つたって上るのだからね。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
「オイ、オイ」と三吉は自分の子供にでも
戯
(
たわむ
)
れるように言った。「そうお前達のように馬鹿にしちゃ困るぜ……これでも叔父さんは
金鵄
(
きんし
)
勲章の積りだ」
家:02 (下)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
「お前も喜んでおやり、きみ子はお母さんから
金鵄
(
きんし
)
勲章をいただいたから」といわれたので、それから暫くの間、私は金鵄勲章という
綽名
(
あだな
)
が附けられました。
鴎外の思い出
(新字新仮名)
/
小金井喜美子
(著)
そういって、科学者の探偵帆村荘六は、彼の
愛好惜
(
あいこうおし
)
まない紙巻煙草の
金鵄
(
きんし
)
に、又火をつけたのであった。
鬼仏洞事件
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
金鵄
(
きんし
)
勲章もいただいとる。感謝状を何本ももらっとる。北支の戦場では、元野部隊長閣下が、親しくおれの手を取って『えらいやつだ』と涙をこぼして感謝された。
影男
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
X市在住土工達の親方コブセの噂はかねがね耳にはさんでいたが、私がじかに彼と会ったのは、
金鵄
(
きんし
)
がまだ九銭から十銭になる直前だから、ついこの間のことである。
親方コブセ
(新字新仮名)
/
金史良
(著)
あんなに働いた爺さんだったけれども、いくら若い時働いたことを、今の若い人達に自慢して見たところで、爺さんは、
金鵄
(
きんし
)
勲章
(
くんしょう
)
も、恩給証書ももらっていなかったから。
駈落
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
神武天皇を案内した
金鵄
(
きんし
)
は、全身光りかがやくという猿田彦に当るのであろう。
安吾の新日本地理:01 安吾・伊勢神宮にゆく
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
私はよく知らないが、
金鵄
(
きんし
)
勲章の鵄は鳶のたぐいであると云う。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
私の家は、私と、
細君
(
かない
)
と、それから弟が一人あって、その弟は、今度の戦役に従軍して、
金鵄
(
きんし
)
勲章ももらっておりますが、べつに
他人
(
ひとさま
)
から、家庭のことを
春心
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
戦争
(
いくさ
)
で死ぬかもしれんから
香奠
(
こうでん
)
と思って
餞別
(
せんべつ
)
をくれろ、その代わり
生命
(
いのち
)
があったらきっと
金鵄
(
きんし
)
勲章をとって来るなんかいって、百両ばかり踏んだくって行ったて。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
薬指の三本も
亦
(
また
)
、砲弾の破片に千切られて、今は
金鵄
(
きんし
)
勲章の年金を貰いながら郵便配達をやっているという話で、見るからに骨格の逞ましい、利かん気らしい、人相の悪いオジサンであった。
眼を開く
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
金鵄
(
きんし
)
勲章をいただいた忠勇なる帝国軍人のひとり娘が
淫売
(
いんばい
)
になるんだぜ。
影男
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
大将の婆さんが涙を流して『ようしなさった。感心感心』と二人の手を
押戴
(
おしいただ
)
いて見せるので、塾の連中が皆、
金鵄
(
きんし
)
勲章でも貰うたように俺達の手柄を羨ましがったものじゃったぞ。ハハハハハ
近世快人伝
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
“金鵄”の解説
金鵄(きんし)は、『日本書紀』に登場し、神武天皇による日本建国を導いた金色の鵄。
(出典:Wikipedia)
金
常用漢字
小1
部首:⾦
8画
鵄
漢検1級
部首:⿃
17画
“金鵄”で始まる語句
金鵄勲章
金鵄勲章組