“きづゝ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
50.0%
木筒50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
春枝夫人はるえふじん嬋娟せんけんたる姿すがたたとへば電雷でんらい風雨ふううそら櫻花わうくわ一瓣いちべんのひら/\とふがごとく、一兵いつぺいとききづゝたをれたるを介抱かいほうせんとて、やさしくいだげたる彼女かのぢよゆきかひなには
きづゝたをれたのもすくなくない樣子やうすで、このすでに十二三ばかりすゝみて、海岸かいがんなる櫻木大佐さくらぎたいさ住家すみかからは、たしかに三十以上いじやうへだゝつたとおもはるゝある高山かうざん絶頂ぜつてうたつしたときには、そのかず餘程よほどげんじて
何事なにごと天命てんめいです、しか吾等われらこの急難きふなんのぞんでも、わが日本につぽんほまれきづゝけなかつたのがせめてもの滿足まんぞくです。』とかたると、夫人ふじんかすかにうち點頭うなづき、俯伏ひれふして愛兒あいじくれないなるほう最後さいご接吻せつぷんあた
坂本は敵が見えぬので、「待て/\」と制しながら、神明しんめいやしろの角に立つて見てゐると、やう/\烟の中に木筒きづゝの口が現れた。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
さうすると内骨屋町筋うちほねやまちすぢから、神明しんめいやしろの角をこつちへ曲がつて来る跡部あとべまとひが見えた。二町足らず隔たつたまとひ目当めあてに、格之助は木筒きづゝを打たせた。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
四辻のあたりに敵の遺棄した品々を拾ひ集めたのが、百目筒ひやくめづゝ三挺さんちやう車台付しやだいつき木筒きづゝ二挺にちやう内一挺車台付、小筒こづゝ三挺、其外やり、旗、太鼓、火薬葛籠つゞら具足櫃ぐそくびつ長持ながもち等であつた。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)