飛下とびお)” の例文
写真班しやしんはん英雄えいゆうは、すなはちこの三岐みつまたで一自動車じどうしや飛下とびおりて、林間りんかんてふ逍遥せうえうする博士はかせむかふるために、せて後戻あともどりをしたところである。——
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
飴細工の狸みた様で、取廻しの処へ銀拵ぎんごしらえの銅金どうがねの刀をし白地の手拭で向鉢巻むこうはちまきをして飛下とびおりると、ズーンと地響きがする、腕なぞは松のの様で腹を立ったから力は満ちて居る
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
長吉ちやうきちには鉄棒からさかさにぶらさがつたり、人のたけより高いたなの上から飛下とびおりるやうな事は、いかに軍曹上ぐんさうあがりの教師からひられても全級ぜんきふの生徒から一せいに笑はれても到底たうてい出来得できうべきことではない。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
また今見た姿を隣人となりのひととは思ったが寝ぼけ眼の事だから、もしや盗賊どろぼうではないかと私はすぐ寝台ねだいから飛下とびおりて行ってドアじょうしらべると、ちゃんとかかっている、窓の方や色々いろいろと人の入った形跡を見たが
闥の響 (新字新仮名) / 北村四海(著)
うるさい下女だ、今ごろ何の用があるかと思うけれども、呼べば起きねばならぬ。れから真裸体まっぱだかで飛起て、階子段はしごだん飛下とびおりて、何の用だとふんばたかった所が、案に相違、下女ではあらで奥さんだ。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
石垣いしがきぢて庭内ていない飛下とびおりる。
途中で、都らしい女に逢ったら、私はもう一度車を飛下とびおりて、手もせなもかしたであろう。——判官ほうがんにあこがるる、しずかの霊を、幻に感じた。
七宝の柱 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ほ、しや写真班しやしんはん英雄えいゆう、三うらさんが、自籠巌じこもりいはのぼり、御占場おうらなひば鉄階子てつはしご飛下とびおり、いたところ手練しゆれんのシヤターをしぼつたのも、保勝会ほしようくわい皆様みなさまはじめ、……十和田わだかみ……
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
天守てんしゆ五階ごかいから城趾しろあと飛下とびおりてかへらう! 意気込いきごみで出懸でかけたんだ、実際じつさいだよ。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
一直線いつちよくせん飛下とびおりたごとおもはれます。
雪霊続記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)