“闥”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たつ50.0%
ドア27.8%
とびら11.1%
こもん5.6%
ドーア5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
待つこと一分ならざるに眼光烱々けいけいたる老人あり。たつを排して入り来り、英語にて「よく来た、まあ坐れ」と言う。勿論辜鴻銘先生なり。
北京日記抄 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
出来るだけ落ち付き払って、如何にも自分の家の客間へ出て来た若い貴族と言った態度で、私はドアの中へ一歩入って行きました。
今しもそこに悄然しょうぜんと涙を呑んで黙祷もくとうしていたらしい一団は私がとびらをはいると同時に涙の筋をひいた顔を挙げて目礼したが
ナリン殿下への回想 (新字新仮名) / 橘外男(著)
翌日張は華陰を出発して、十日ばかりの後に偃師えんしという処まで往った。そして、旅館に着いて休息していると、こもんを開けて入ってきた者があった。それは黄いろな服を着たかの脚夫であった。
賭博の負債 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
ドーアはいして這入って来るや否や、どうだ相変らず頑健がんけんかねと聞かざるを得なかったくらいである。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)