したがっ)” の例文
旧字:
で、高等こうとうればしたがってよりつよ勢力せいりょくもって、実際じっさい反応はんのうするのです。貴方あなた医者いしゃでおいでて、どうしてこんなわけがおわかりにならんです。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
日本政府は二百四十万ドル支出ししゅつし、四年間継続けいぞくの工事としてこれを経営けいえいし、技師職工は仏人をやとい、したがっ器械きかい材料ざいりょうの買入までも仏人にまかせたり。
故障続出して、心痛常に絶ゆることなかりし、かかる有様ありさまなれば残余の人夫に対しては、あるいは呵責かせきし、あるいは慰撫いぶし、したがって勢い賃金を増すにあらざれば
けれどもまた、藩に居るときと同様、幕臣になって功名手柄をしようと云うような野心はないから、したがって自分の身分が何であろうとも気にめたことがない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
したがって人に見せられるようなものになるやら、世に公にせられるようなものになるやら分らない。とにかく暇なときにぽつぽつ書いて見ようと、こんな風な事を思った。
ヰタ・セクスアリス (新字新仮名) / 森鴎外(著)
日本人の食物はことに夏になると極端まで脂肪分に欠乏しますからしたがって営養分にも不足する。そこで天然の民間療法として土用の丑の日にうなぎを食べるということがあります。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
近年、著書ちょしょ坊間ぼうかんに現わるるものはなはだ多し。その書の多き、したがっ誤聞ごぶん謬伝びゅうでんもまた少なからず。
この推理から行くと壁面には何等の仕掛けを為すべき、またこれを覆い隠すべき何物も無い以上、それは必ずドアに施されたものであるべきで、したがって調査の範囲がはなはだしく限定されて来る。
水晶の栓 (新字新仮名) / モーリス・ルブラン(著)
教へる事にておもに当地あるひは東京の仏蘭西法科へ入学する者のための如くしたがって狭い田舎の事なれば自然大学の教師なぞよりも幾分か注文も出るならむと考へ候かたがた取集めて考へればあまり面白き事業とは思へずまたたとへ忍び得る事としても貴兄の如き芸術家を
書かでもの記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
ひと交際こうさいすることはかれいたってこのんでいたが、その神経質しんけいしつな、刺激しげきされやす性質せいしつなるがゆえに、みずかつとめてたれとも交際こうさいせず、したがってまた親友しんゆうをもたぬ。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
したがって又種々様々の風聞を製造する者も多いその風聞の一、二を申せば、全体大隈と云うは専横な男で、様々に事を企てるそのうしろには、福澤が居て謀主になってるその上に
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
通商貿易つうしょうぼうえき利益りえきなど最初より期するところに非ざりしに、おいおい日本の様子ようすを見れば案外あんがいひらけたる国にして生糸きいとその他の物産ぶっさんとぼしからず、したがって案外にも外国品を需用じゅようするの力あるにぞ
したがって執政者の権力も重きを成して、おのずから威福の行われるようになると同時に、天下の耳目じもくは政府の一方に集り、私の不平も公衆の苦情も何ももその原因を政府の当局者に帰して
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
時論は攘夷じょういの頂上に達し、洋学者のごときは所謂いわゆる悪魔外道の一種にして、世間にれられざるのみか、又したがってそのにくむ所とり、時としては身辺の危険さえ恐ろしき程の次第なりしかども