道筋みちすじ)” の例文
翌日よくじつがた子供こどもは、ついにこの世界せかいからりました。ゆきは、その道筋みちすじきよめるため、しろ化粧けしょうして、野原のはらや、もりまでを清浄せいじょうにしました。
雲と子守歌 (新字新仮名) / 小川未明(著)
旅から旅をつぐ道筋みちすじは、みな敵の領土りょうどだ。むろんしのびの旅である——ともは加賀見忍剣かがみにんけん木隠龍太郎こがくれりゅうたろうのふたりにきまった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
みことはこんなにして、お道筋みちすじぞくどもをすっかりたいらげて、大和やまとへおかえりになり、天皇にすべてをご奏上そうじょうなさいました。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
その道筋みちすじに、おびただしく沈めたる材木は、あたかも手を退ける如くに、さんを乱してさっと左右に分れたのである。
木精(三尺角拾遺) (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
これ最も私のるべき道筋みちすじでありますからその方向に進むことにめました。で、その時季を待つことにしましたがどうしても陽暦の六月にならなければ雪の山をゆることが出来ないという。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
これはまえにものべたとおり、けっしてわたくしにのみかぎったことではなく、どなたでもみな神様かみさまのお世話せわになるのでございますが、ただ身魂みたま因縁いんねんとでももうしましょうか、めいめいのむべき道筋みちすじちがいます。
それは、広々ひろびろとした、野中のなかとおっている、むかしながらの道筋みちすじでありました。としとったまつみち両側りょうがわっていました。
山へ帰りゆく父 (新字新仮名) / 小川未明(著)
むらひとたちも、看板かんばん目標もくひょうに、道筋みちすじなどをかたるようになりました。しかし、これをいた兵蔵へいぞうは、それから転々てんてんして、どこへかうつっていってしまった。
生きている看板 (新字新仮名) / 小川未明(著)
かえ道筋みちすじ、おじいさんは、うつきかげんにあるいて、かんがえていました。
おじいさんが捨てたら (新字新仮名) / 小川未明(著)