“みちすじ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
道筋33.3%
路筋29.6%
道条11.1%
道程11.1%
途筋7.4%
径路3.7%
道路3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
旅から旅をつぐ道筋みちすじは、みな敵の領土りょうどだ。むろんしのびの旅である——ともは加賀見忍剣かがみにんけん木隠龍太郎こがくれりゅうたろうのふたりにきまった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
私はその願いを人間らしい、純なものとは知っていた。けれど私にはその願いを行為に移す路筋みちすじで心のなかに深い支障があった。私は永い間黙ってこらえてきた。
愛と認識との出発 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
それをそのわかい貴婦人てった高島田のが、片手に控えてすがっています……もう笠は外して脊へ掛けて……しぼりあかいのがね、松明たいまつが揺れる度に、雪に薄紫にさっえながら、螺旋らせん道条みちすじにこううねると
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
浄るりに唄われ、劇化され、小説となってその道程みちすじを語る時には納得し、正しく批評し、涙をもおしまない人たちが、何故なぜ現実のものに触れるとそうまで冷酷になるのであろう。
芳川鎌子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
運搬方法の昔から今まで、だんだんと進んできた途筋みちすじを説くことにもなるのである。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
ふるい小泉の家をささえようとしている実が、幾度いくたびか同じ蹉跌つまずきを繰返して、その度に暗いところへ陥没おちいって行く径路みちすじは、ありありと彼の胸に浮んで来た。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
そこは、また、石岡へ出る道路みちすじでもある。当然、そこへも万一をおもんぱかって、逆茂木さかもぎを仕掛けておいたはずであるのに——
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)