“すじみち”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
筋道35.7%
条理17.9%
筋路14.3%
条道7.1%
経緯7.1%
径路3.6%
筋途3.6%
経歴3.6%
義理3.6%
道理3.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「いや、それはあまりに独断どくだんすぎる筋道すじみちだと思う」私は最初のうちは彼の鋭い探偵眼に酔わされていたような気持だったが、話をいているうちに
地獄街道 (新字新仮名) / 海野十三(著)
第一条理すじみちがたっていないよ。まるで、雲をつかむように漠然ばくぜんとしている。そうかと思うと、突然、大声をはり上げて、「貴様はあんなあなだ!」って怒鳴どなりつけるんだ。
なよたけ (新字新仮名) / 加藤道夫(著)
けれど、その説明はあとに廻して、先ず順序を追って、私がその様な考えを抱くに至った筋路すじみちから御話しなければなりません。
陰獣 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
今更その条道すじみちを話して聞かせる……惚気のろけなら受賃を出してからにしてもらおうし、愚痴ぐちなら男らしくもない、したまえ——だが、私たちが誤解をしているんなら、おおいに弁じて聞かせてくれ
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「ウムウム。ようよう経緯すじみちが、わかったようじゃ。彼奴等あいつどもは復讐心が強いでのう」
骸骨の黒穂 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
道庵ともあるべきものが、なぜこんな目に逢わされたかというに、その径路すじみちを一通り聞けば、なるほどと思われないこともありません。
小さな子を連れた姥神うばがみであったということなども、後には忘れてしまったところがずいぶんありますけれども、どうかすると話の大切な筋途すじみちから
日本の伝説 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
今云う通り経歴すじみちがヤヤコシイからサッパリ判然わかっていないんだが、とにかく一当り当って焦点フオカスを合わせてくれ、トランクの中味もまだ突止めていないが、近いうちに日支関係が緊張するのを見越して
焦点を合せる (新字新仮名) / 夢野久作(著)
案内してこれよりすぐに汝が家へ老衲を連れて行てはくれぬか、とすこしも辺幅ようだいを飾らぬ人の、義理すじみち明らかに言葉渋滞しぶりなく云いたまえば
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
その人にこんな手紙を上げるのは、道理すじみちから言っても私が間違っている。けれど、私は、まだお前と呼ばずにはいられない。どうぞ此の手紙だけではお前と呼ばしてくれ。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)