筋路すじみち)” の例文
その筋路すじみちをおおよそは見分けてやって、少しでも判別取捨のしやすいようにするのが、先覚と言わるる人の役目ではないかと私は思う。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
けれど、その説明はあとに廻して、先ず順序を追って、私がその様な考えを抱くに至った筋路すじみちから御話しなければなりません。
陰獣 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
何もたがいにワザと見るというのでも無いが、自然と相見るその時に、夫のの中にやわらかな心、「お前も平安、おれも平安、お互に仕合しあわせだナア」と、それほど立入った細かい筋路すじみちがある訳では無いが
鵞鳥 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
僕の悪い癖でしてね、筋路すじみちを話さないで、突然結論から始めるものですから、僕の頭の中の論理を御存じない皆さんは、まったく感情的な暴言のように感じられるのです。
悪魔の紋章 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)