“ちかみち”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
捷径36.2%
近道27.7%
近路23.4%
捷徑4.3%
径路2.1%
捷路2.1%
捷道2.1%
近途2.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
竜神より上山路村を東へ越す捷径ちかみち、センブ越えを越す途上、私は途中で殺され、面皮を剥いで谷へ投げられ、金は全部取られた。
御坊様おばうさま血気けつきはやつて近道ちかみちをしてはなりましねえぞ、草臥くたびれて野宿のじゆくをしてからが此処こゝかつしやるよりはましでござるに。はい、けてかつしやれ。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
この二股坂と言うのは、山奥で、可怪あやしい伝説が少くない。それを越すと隣国への近路ちかみちながら、人界とのさかいへだつ、自然のお関所のように土地の人は思うのである。
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
宗助そうすけはらなかで、昨夕ゆうべやう當途あてどもないかんがへふけつて、なうつからすより、一層いつそそのみち書物しよもつでもりてはうが、要領えうりやう捷徑ちかみちではなからうかとおもいた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
で、二台、月に提灯かんばんあかり黄色に、広場ひろっぱの端へ駈込かけこむと……石高路いしたかみちをがたがたしながら、板塀の小路、土塀の辻、径路ちかみちを縫うと見えて、寂しい処幾曲り。
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
さればわれ斯く彼の旨をうけて汝に來り、美山うつくしきやま捷路ちかみちを奪へるかの獸より汝を救へり 一一八—一二〇
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
ゐないかをためして見るのが、批判の方法としては一番捷道ちかみちだ。
小説新論 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
こう云う治修は今度のことも、自身こう云う三右衛門に仔細しさいを尋ねて見るよりほかに近途ちかみちはないと信じていた。
三右衛門の罪 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)