“石高路”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いしだかみち57.1%
いしたかみち42.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わし達の馬の蹄鉄に打たれて、石高路いしだかみちから迸る明い火花の雨は、わし達のうしろに火光のこみちの如く輝いてゐた。
クラリモンド (新字旧仮名) / テオフィル・ゴーチェ(著)
ガタリ、ガタリと重いくるまの音が石高路いしだかみちに鳴つて、今しも停車場通ひの空荷馬車が一臺、北の方から此村に入つた。荷馬車の上には、スッポリと赤毛布を被つた馬子まご胡坐あぐらをかいてゐる。
赤痢 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
で、二台、月に提灯かんばんあかり黄色に、広場ひろっぱの端へ駈込かけこむと……石高路いしたかみちをがたがたしながら、板塀の小路、土塀の辻、径路ちかみちを縫うと見えて、寂しい処幾曲り。
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
せがれはそのままあとに引返して、でこぼこの石高路いしたかみちをおりて往った。がまうずくまったように見える小屋の傍を廻っておりて往くと、もう舟のある処であった。忰は足を止めて舟の中を見た。
参宮がえり (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)