トップ
>
言
>
いわ
ふりがな文庫
“
言
(
いわ
)” の例文
自分が業務を尽さなければ社会から不平を
言
(
いわ
)
れても仕方がない。それを自分の方から社会に
向
(
むかっ
)
て不平を言うとは実に乱暴千万だね。
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
小歌をと思切って言うか
言
(
いわ
)
ぬに、はいと婢は畏まって
楼下
(
した
)
へ降行き、小歌さんをと高く呼んで、そして
低声
(
こごえ
)
に気のつまる方と朋輩に囁いて居た。
油地獄
(新字新仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
貴女が知らぬ
筈
(
はず
)
は有りますまい倉「はい」と漸く
言
(
いわ
)
んとして泣声に
胸
(
むね
)
塞
(
ふさ
)
がり暫し言葉も続かざりしが漸くに心を
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
まあそんなに
言
(
いわ
)
なくてもいいわ、今日は
幸
(
さいわい
)
町の祭日だ、さあ
目出度
(
めでた
)
い。お前も
斯様
(
そんな
)
に達者で大きくなって来てくれた。今日はゆるりと一杯鯛の刺身で飲むべえ。
蝋人形
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
何時
(
いつ
)
もならば文三にもと言うところを今日は八
分
(
ぶ
)
したゆえ、お鍋が不審に思い、「お二階へは」ト尋ねると、「ナニ茶がカッ
食
(
くら
)
いたきゃア……
言
(
いわ
)
ないでも
宜
(
いい
)
ヨ」
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
▼ もっと見る
未練がましい事をして、茂さアの出世を妨げると承知をしねエぞと、くれぐれもお父さアに
言
(
いわ
)
れただよ
判官三郎の正体
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
殊
(
こと
)
に最後の夜の如きは、愚痴ッぽい事を
云
(
いっ
)
て
消失
(
きえ
)
た、あまり不思議だから女房は翌日、牢番に次第を物語った、すると死刑になる囚人には、折々ある事だ願ってみろと
言
(
いわ
)
れ
枯尾花
(新字新仮名)
/
関根黙庵
(著)
未落語家三遊亭圓朝氏が
人情話
(
にんじょうばなし
)
の巧に世態を穿ち妙に人情を尽せるに
如
(
しか
)
ず、其の人の感情を動す頗る優劣ありと
言
(
いわ
)
んとす、
嗚呼
(
あゝ
)
圓朝氏をして欧米文明の国に生れしめば、其の意匠の優れたる
松の操美人の生埋:01 序
(新字新仮名)
/
宇田川文海
(著)
答うる声も震えながら、「何がなし一件じゃ、これなりこれなり。」と、
握拳
(
にぎりこぶし
)
を鼻の上にぞ
重
(
かさね
)
たる、乞食僧の人物や、これを
痴
(
ち
)
と
言
(
いわ
)
むよりはたまた狂と言むより、もっとも魔たるに適するなり。
妖僧記
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
其説明は先ず論理学の帰納法に従って仮定説から先に
言
(
いわ
)
ねば分らぬ、此闘いは支那人の家の高い二階ですぜ、一方が逃る所を
背後
(
うしろ
)
から
二刀
(
ふたかたな
)
三刀追打に浴せ掛たが
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
商人の妻になったものが八百屋を呼捨にして横柄だと悪く
言
(
いわ
)
れたり、軍人の妻になったものが魚屋さーんと丁寧に言って
良人
(
おっと
)
に
戒
(
いまし
)
められたり、色々な奇談がございますよ。
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
もしやの三字の外は言うにも
言
(
いわ
)
れぬ
果敢
(
はか
)
ないことが頼みで、まず一散に柳橋まで乗り着けた。
油地獄
(新字新仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
……突如として自分の前に立ち
塞
(
ふさ
)
がったものは、顔色の
青晒
(
あおざ
)
めている女の姿! ぎょっとして見上げると
頭髪
(
かみのけ
)
は顔に乱れていて、物も
言
(
いわ
)
んで、自分を捕えたまま
冷
(
ひやや
)
かにけらけらと笑い
稚子ヶ淵
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
心ならずも
商
(
あきな
)
いをしまい
夕方帰
(
かえっ
)
て留守中の
容子
(
ようす
)
を聞くと、
例
(
いつ
)
も
灯
(
ひ
)
の
付
(
つく
)
ように
泣児
(
なくこ
)
が、一日一回も
泣
(
なか
)
ぬと
言
(
いわ
)
れ、不審ながらも
悦
(
よろこ
)
んで、それからもその通りにして毎日、
商
(
あきな
)
いに
出向
(
でむく
)
に
何
(
なに
)
とても
枯尾花
(新字新仮名)
/
関根黙庵
(著)
好
(
よし
)
や居るにしても居るとは
言
(
いわ
)
ぬよ、事に由れば
余温
(
ほとぼり
)
の
冷
(
さめ
)
るまで当分
博賭
(
ばくち
)
も
止
(
やめ
)
るかも知れぬ何うして其様な未熟な事で
了
(
いけ
)
る者か、差当り其家へは行かずに
外
(
ほか
)
の所で探偵するのが探偵のいろはだよ
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
公園の薄茶一碗突合わずに居た目賀田貞之進が、愚直と斥けられた今に及んで、たとい自分が芸妓を呼たいためと
言
(
いわ
)
ないまでも、聞くさえが
畢生
(
ひっせい
)
の恥辱のように思われ、どうしたら
宜
(
いい
)
かということが
油地獄
(新字新仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
言
常用漢字
小2
部首:⾔
7画
“言”を含む語句
戯言
言出
無言
言語
祝言
囈言
虚言
宣言
言葉
伝言
言上
嘘言
寡言
狂言
方言
言付
言伝
譫言
言問
言立
...