褒美はうび)” の例文
扨も越前守殿には暫時しばらくもくして居られしがやがて一同控へ居よといはれコリヤ彦三郎其方共に彼是かれこれ云込いひこめられ此越前一言もなし之に因て彦三郎へ褒美はうび
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
そのことが、土地の役人の耳にはいり、やがて、一助と一平とは呼び出されて、一平はご褒美はうびを貰ひました。
木曽の一平 (新字旧仮名) / 豊島与志雄(著)
百人前ひやくにんまへ仕事しごとをしたからとつて褒美はうびひとつもやうではし、あさからばんまで一寸法師いつすんぼしはれつゞけで、それだからとつて一生いつしやうつてもこの身長せいびやうかい
わかれ道 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「お蔭で町方の恥にならずに濟んだよ。これが見付かれば、春木屋から百兩の褒美はうびが出る筈だ。お前にも飛んだ苦勞をさせたから、松吉と世帶を持つしに三十兩やらう」
左樣さやう無論むろん彼娘あのこが』とあいちやんをゆびさしながらドードてうつたので、そのたいのこらず一あいちやんのまはりを取圍とりかこみました。『褒美はうび褒美はうび!』とガヤ/\さけびながら。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
名物めいぶつ切干大根きりぼしだいこんあまいにほひをなつかしんで、手製てせいののりまきしか稚氣ちきあいすべきことは、あの渦卷うづまき頬張ほゝばつたところは、飮友達のみともだちわらはばわらへ、なくなつたおやどもには褒美はうびあづからうといふ
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
納め彌々いよ/\其方そのはう取持呉とりもちくれんとならば任する程に能々よく/\仕課しおほせ手に入れよ是は當座の褒美はうびなりと金三兩投出なげいだせしかば七助有難しと押戴おしいたゞくを又不承知なれば其金を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「ね、親分の前だが、褒美はうびを貰つたら何に費はうか、あつしはそれを考へて居るんで」
『しかし彼娘あのこ自分じぶんから自分じぶん褒美はうびもらはなければならない』とねずみひました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
秩父の速は、てあついご褒美はうびをいただきました。
鬼カゲさま (新字旧仮名) / 豊島与志雄(著)
相守り悴道之助養育やういくに及びまかり在候段神妙しんめうの至りに候之に依て夫道十郎儀罪科ざいくわ悉皆こと/″\差許さしゆるされ候追善つゐぜん供養くやう勝手かつて次第爲可なるべく且又御褒美はうびとして銀二枚取せ遣はす
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「錢形の親分、この褒美はうびは、氣の毒だが、この三輪みのわの萬七が貰つたぜ」
つひにドードてうくちひらいて、『各自てんでみンつた、みん褒美はうびもらへる』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
「そいつは大した褒美はうびぢやないか。それからどうした?」