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そうま
ふりがな文庫
“
相馬
(
そうま
)” の例文
さながら
相馬
(
そうま
)
の古御所の妖怪変化が、うしろから、横から、もりあがるように重なりあって、八畳の部屋いっぱいに、ひしめくのです。
幻術天魔太郎
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
磐城
(
いわき
)
の国では
相馬
(
そうま
)
郡の
信田沢
(
しださわ
)
、
石城
(
いわき
)
郡の
深山田
(
みやまだ
)
の如き名を挙げねばならぬでありましょう。昔から「
磐城紙
(
いわきがみ
)
」の名で知られます。
手仕事の日本
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
また男を取り殺した例も出でおる。わが国に古くミヅチなる水の
怪
(
ばけもの
)
あり。『延喜式』
下総
(
しもうさ
)
の
相馬
(
そうま
)
郡に
蛟蝄
(
みづち
)
神社、加賀に
野蛟
(
のづち
)
神社二座あり。
十二支考:03 田原藤太竜宮入りの話
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
相馬
(
そうま
)
の
古御所
(
ふるごしょ
)
の破れた
翠簾
(
すいれん
)
の外に大きい蝙蝠が飛んでいたなどは、確かに一段の鬼気を添えるもので、昔の画家の働きである。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
たとえば、
茲
(
ここ
)
にある一個の人間の子、
相馬
(
そうま
)
の
小次郎
(
こじろう
)
なども、そうした“地の顔”と“天の気”とを一塊の肉に宿して生れ出たような
童
(
わっぱ
)
だった。
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
「そのはずさ。今日は
榛名
(
はるな
)
から
相馬
(
そうま
)
が
嶽
(
たけ
)
に上って、それから
二
(
ふた
)
ツ
嶽
(
だけ
)
に上って、
屏風岩
(
びょうぶいわ
)
の下まで来ると迎えの者に会ったんだ」
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
ソノ上僕ハ精力ノ補給ヲスルタメニ
相馬
(
そうま
)
博士ニ相談シ、大体月ニ一回男性ホルモンノデポヲ用イテイルノダガ、ソレダケデハマダ不足ナ気ガシ
鍵
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
まるで明治年間の
相馬
(
そうま
)
事件のような騒ぎをひとりでやっていましたが、けっきょくI・I(伝染性精神病)になって脳病院へ入ってしまいました。
ハムレット
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
たとえば山口県の
柳井
(
やない
)
では
薊
(
あざみ
)
をウサギグサ。これは福島県の
相馬
(
そうま
)
地方でも、野薊を馬の
牡丹餅
(
ぼたもち
)
というから、多分は兎が
悦
(
よろこ
)
んで食べる草という意であろう。
野草雑記・野鳥雑記:01 野草雑記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
十六代の
大蔵
(
おおくら
)
宗政という人が、輝宗さまのとき
相馬
(
そうま
)
の合戦で討死をしたことと、次の
左馬助
(
さまのすけ
)
宗時という人、この人は頭もよかったし、戦いにも強かったらしい
樅ノ木は残った:03 第三部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
机の家は
相馬
(
そうま
)
の系統を引き、名に聞えた家柄であるが、それよりもいま世間に知られているのは、門を入ると左手に、九歩と五歩とに建てられた道場であります。
大菩薩峠:01 甲源一刀流の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
艦長
相馬
(
そうま
)
大佐をはじめ、幕僚たちや検察隊長の塩田大尉なども、大利根博士を出迎えていました。
怪塔王
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
星巌夫妻の遊跡をその詩賦に徴するに、行徳より道を北に取って、まず
相馬
(
そうま
)
の
城址
(
じょうし
)
を探り、三月十五日の夕暮に
木颪
(
きおろし
)
から舟に乗り月夜利根川を下って暁に潮来に著した。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
三春
(
みはる
)
の三帥社、
会津
(
あいず
)
の愛身社、
相馬
(
そうま
)
の北辰社、
磐城
(
いわき
)
の興風社、
酒田
(
さかた
)
の尽性社、
盛岡
(
もりおか
)
の求我社、仙台の鶴鳴社、福島県下の岩磐二州会などは、日本にはじめての政治結社であった。
天皇:誰が日本民族の主人であるか
(新字新仮名)
/
蜷川新
(著)
この
使
(
つかい
)
のついでに、明神の石坂、開化楼裏の、あの
切立
(
きったて
)
の段を下りた宮本町の横小路に、
相馬
(
そうま
)
煎餅
(
せんべい
)
——塩煎餅の、焼方の、
醤油
(
したじ
)
の
斑
(
ふ
)
に、何となく
轡
(
くつわ
)
の形の浮出して見える名物がある。
売色鴨南蛮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
磐城
(
いわき
)
の
相馬
(
そうま
)
のは流山ぶしの歌にひびき渡りて、その地に至りしことなき人もよく知ったることなるが、しかも彼処といい此処といい、そのまつる所のものの共に妙見尊なるいとおかしく
知々夫紀行
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
相馬
(
そうま
)
山は一に黒髪山とも唱えて、頂上には御宮が在る。
望岳都東京
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
相馬
(
そうま
)
は、武骨をもって聞こえる
北浜
(
ほくひん
)
の巨藩である。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
まさにそれは
相馬
(
そうま
)
の古御所の一カットでした。でも貧しく幸せな祝言は、こうして名作天狗長兵衛の観音様の前に営まれたのです。
奇談クラブ〔戦後版〕:07 観音様の頬
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
石焼の方は、
肥前
(
ひぜん
)
の影響多く、後者は
相馬
(
そうま
)
笠間
(
かさま
)
の系統だという。この土焼の方は主として雑器であるから格が一段と下るものと
見做
(
みな
)
されている。
現在の日本民窯
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
磐城
(
いわき
)
の
相馬
(
そうま
)
地方などでは、彼らをテンバと呼んでいる。山の中腹の南に面した処に、いくつかの岩屋がある。
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
将門の遺族が
相馬
(
そうま
)
へはなぜ隠れないで、わざわざこんな処へ落ちて来たかを論じたくない。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
下野
(
しもつけ
)
の城主大内
国時
(
くにとき
)
の一族をはじめ、
久下田太郎
(
くげたのたろう
)
秀国、真壁の郡司や
相馬
(
そうま
)
の城主
高貞
(
たかさだ
)
など——そういった歴々の
帰依者
(
きえしゃ
)
も、きょうはすでに家臣をひきいて、本堂の左右にいながれ
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そもそもこの山水土瓶の歴史を顧みますと、北は
相馬
(
そうま
)
、
益子
(
ましこ
)
、中部は
信楽
(
しがらき
)
、
明石
(
あかし
)
、南は
野間
(
のま
)
の
皿山
(
さらやま
)
にも及び、多くの需用があって各地で盛に描かれました。
益子の絵土瓶
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
入口を一パイに飾ったのは、遠見を使った
相馬
(
そうま
)
の古御所、人形をあしらって、これは通り一ぺんの出来ですが、細い道を
辿
(
たど
)
って、奥へ踏み込むと驚きました。
銭形平次捕物控:005 幽霊にされた女
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
常陸路
(
ひたちじ
)
の方から今、ひとりの旅人が歩いて来る。
相馬
(
そうま
)
の
将門
(
まさかど
)
が、
坂東
(
ばんどう
)
に暴勇をふるって、矢
唸
(
うな
)
りを
恣
(
ほしいまま
)
にした頃から、この辺りの道も
藪
(
やぶ
)
もそのままにあるように
蕭々
(
しょうしょう
)
としたものだった。
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“相馬”の意味
《名詞》
馬の姿形をみて、その馬を鑑定すること。
(出典:Wiktionary)
相
常用漢字
小3
部首:⽬
9画
馬
常用漢字
小2
部首:⾺
10画
“相馬”で始まる語句
相馬焼
相馬大膳亮
相馬平氏二代譚
相馬郡
相馬内裏
相馬大作
相馬御風
相馬人
相馬中村
相馬宗芳