トップ
>
捨
>
ず
ふりがな文庫
“
捨
(
ず
)” の例文
小猿たちは、なんにおびやかされたのか、かれひとりを置き
捨
(
ず
)
てにして、ワラワラとどこかへ
姿
(
すがた
)
をかくしてしまった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
昔し自分を呼び
捨
(
ず
)
てにした人から今となって
鄭寧
(
ていねい
)
な
挨拶
(
あいさつ
)
を受けるのは、彼に取って何の満足にもならなかった。
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
御前
(
おまへ
)
のやうな
妻
(
つま
)
を
持
(
も
)
つたのはと
言
(
い
)
ひ
捨
(
ず
)
てに
出
(
で
)
て
御出
(
おい
)
で
遊
(
あそば
)
しました、
何
(
なん
)
といふ
事
(
こと
)
で
御座
(
ござ
)
りませう一
年
(
ねん
)
三百六十五
日
(
にち
)
物
(
もの
)
いふ
事
(
こと
)
も
無
(
な
)
く、
稀々
(
たま/\
)
言
(
い
)
はれるは
此樣
(
このやう
)
な
情
(
なさけ
)
ない
詞
(
ことば
)
をかけられて
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
熱
(
ねつ
)
があると
惡
(
わる
)
いから、一
日
(
にち
)
休
(
やす
)
んだらと
云
(
い
)
ふ
御米
(
およね
)
の
心配
(
しんぱい
)
を
聞
(
き
)
き
捨
(
ず
)
てにして、
例
(
れい
)
の
通
(
とほ
)
り
電車
(
でんしや
)
へ
乘
(
の
)
つた
宗助
(
そうすけ
)
は、
風
(
かぜ
)
の
音
(
おと
)
と
車
(
くるま
)
の
音
(
おと
)
の
中
(
なか
)
に
首
(
くび
)
を
縮
(
ちゞ
)
めて、たゞ
一
(
ひと
)
つ
所
(
ところ
)
を
見詰
(
みつ
)
めてゐた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
朝冷
(
あさすゞ
)
はいつしか
過
(
す
)
ぎて
日
(
ひ
)
かげの
暑
(
あつ
)
くなるに、
正太
(
しようた
)
さん
又
(
また
)
晩
(
ばん
)
によ、
私
(
わたし
)
の
寮
(
りよう
)
へも
遊
(
あそ
)
びにお
出
(
い
)
でな、
燈籠
(
とうろう
)
ながして、お
魚
(
さかな
)
追
(
お
)
ひますよ、
池
(
いけ
)
の
橋
(
はし
)
が
直
(
なほ
)
つたれば
怕
(
こは
)
い
事
(
こと
)
は
無
(
な
)
いと
言
(
い
)
ひ
捨
(
ず
)
てに
立出
(
たちいで
)
る
美登利
(
みどり
)
の
姿
(
すがた
)
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
すると何時の間にか島田の言葉遣が崩れて来た。しまいに彼は健三の姉を呼び
捨
(
ず
)
てにし始めた。
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
捨
常用漢字
小6
部首:⼿
11画
“捨”を含む語句
打捨
取捨
捨置
聞捨
捨身
喜捨
姨捨山
姨捨
焼捨
言捨
用捨
見捨
捨台詞
捨小舟
脱捨
容捨
捨札
捨扶持
呼捨
摂取不捨
...