“言捨”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いひすて33.3%
いいす33.3%
いひす33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
女房にわたすこしだが單物ひとへものでもかはれよと無理むりふところへ入れ此事は決して沙汰さたなしにたのむなりと言捨いひすてて立歸りしが途中には穀平の丁稚でつち音吉に行合けるに重四郎聲を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
砂糖でもよいといえば、正月か祭の時ででもなければ誰の家でも持たぬという、なるたけ早く帰りますと言捨いいすてて、猿の如く麓を目がけて走り去った。
白峰の麓 (新字新仮名) / 大下藤次郎(著)
言捨いひすてて忙しげに走り行く。瀧口、あツとばかりに呆れて、さそくの考も出でず、鬼の如き兩眼より涙をはら/\と流し、恨めしげに伏見ふしみの方を打ち見やれば、明けゆく空に雲行くもゆきのみ早し。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)