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常磐木
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ときはぎ
ふりがな文庫
“
常磐木
(
ときはぎ
)” の例文
君が
御名
(
みな
)
得
(
え
)
し
祐
(
さち
)
の井の、
井
(
ゐど
)
のほとりの
常磐木
(
ときはぎ
)
や、
落葉木
(
らくえふぼく
)
の
若葉
(
わかば
)
して、
青葉
(
あをば
)
となりて、
落葉
(
おちば
)
して、
年
(
とし
)
また年と
空宮
(
くうきう
)
に年は
遷
(
うつ
)
りぬ
四十五
(
しじふいつ
)
。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
恰
(
あたか
)
も若草の緑が
常磐木
(
ときはぎ
)
のそれになるやうな、或る現実的な強さが、
瞭
(
あきら
)
かに其処にも現れつつあるのであつた。
田園の憂欝:或は病める薔薇
(新字旧仮名)
/
佐藤春夫
(著)
枝葉の茂つた
常磐木
(
ときはぎ
)
をそこへ運んで來て、一切の
穢汚
(
きたな
)
いもの、あさましいものを拂ひきよめるために、青い布や白い布をその枝にかけて見る『淨化』の神もある。
桃の雫
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
凡
(
すべ
)
ての
草木
(
さうもく
)
は
更
(
さら
)
に
慌
(
あわ
)
てた。
地味
(
ぢみ
)
な
常磐木
(
ときはぎ
)
を
除
(
のぞ
)
いた
外
(
ほか
)
に
皆
(
みな
)
次
(
つぎ
)
の
春
(
はる
)
の
用意
(
ようい
)
の
出來
(
でき
)
るまでは
凄
(
すご
)
い
姿
(
すがた
)
に
成
(
な
)
つてまでも
凝然
(
ぢつ
)
としがみついて
居
(
ゐ
)
る。
冬
(
ふゆ
)
は
復
(
ま
)
た
霜
(
しも
)
を
偃
(
は
)
はせて
見
(
み
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
母の
膝下
(
しつか
)
にて過す
精進日
(
せじみび
)
は、常にも増して
樂
(
たのし
)
き時節なりき。
四邊
(
あたり
)
の光景は今猶
昨
(
きのふ
)
のごとくなり。街の角、四辻などには金紙銀紙の星もて飾りたる
常磐木
(
ときはぎ
)
の
草寮
(
こや
)
あり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
▼ もっと見る
初め鉢植にてありしを地に
下
(
くだ
)
してより俄に繁茂し、二十年の今日既に
来青
(
らいせい
)
閣
(
かく
)
の
檐辺
(
えんぺん
)
に達して秋暑の夕よく斜陽の窓を射るを遮るに至れり。
常磐木
(
ときはぎ
)
にてその葉は
黐木
(
もち
)
に似たり。
来青花
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
……
濃
(
こ
)
き
薄
(
うす
)
き、もみぢの
中
(
なか
)
を、
霧
(
きり
)
の
隙
(
ひま
)
を、
次第
(
しだい
)
に
月
(
つき
)
の
光
(
ひかり
)
が
添
(
そ
)
つて、
雲
(
くも
)
に
吸
(
す
)
はるゝが
如
(
ごと
)
く、
眞蒼
(
まつさを
)
な
空
(
そら
)
の
下
(
した
)
に
常磐木
(
ときはぎ
)
の
碧
(
あを
)
きがあれば、
其處
(
そこ
)
に、すつと
浮立
(
うきた
)
つて、
音
(
おと
)
もなく
玉
(
たま
)
散
(
ちら
)
す。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
店や工場を
重
(
おも
)
にして建築した家が多いのですから、庭はあつて
常磐木
(
ときはぎ
)
の幾本かは大抵の大きい家にはあるとしても、底花の木や草花を養ふ日光が入りやうもありませんから
私の生ひ立ち
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
常
常用漢字
小5
部首:⼱
11画
磐
漢検準1級
部首:⽯
15画
木
常用漢字
小1
部首:⽊
4画
“常磐”で始まる語句
常磐津
常磐
常磐樹
常磐橋
常磐会
常磐町
常磐館
常磐御前
常磐屋
常磐香